「四分位数」は統計学における主要な概念で、データの分布を評価するための基本的な方法の一つです。「四分位数」はデータセットを四等分する3つの値(第1四分位数、第2四分位数(中央値)、第3四分位数)を指し、これらの値はデータの散らばり度合いや偏りを視覚化するのに役立ちます。
以下に具体的な例をあげて、Excelでの四分位数の計算方法を説明します。
データセットが次のようにあるとします(1列目にデータが配置されていると仮定します):
10 |
20 |
30 |
40 |
50 |
ここで、ExcelのQUARTILE.INC関数またはQUARTILE.EXC関数を使用して四分位数を計算できます。
第1四分位数(下側25%): =QUARTILE.INC(A1:A5, 1)
もしくは =QUARTILE.EXC(A1:A5, 1)
第2四分位数(中央値、50%): =QUARTILE.INC(A1:A5, 2)
もしくは =QUARTILE.EXC(A1:A5, 2)
第3四分位数(上側25%): =QUARTILE.INC(A1:A5, 3)
もしくは =QUARTILE.EXC(A1:A5, 3)
これらの数式はそれぞれ第1、第2、第3の四分位数を返します。
ただし、QUARTILE.INCとQUARTILE.EXCの違いに注意が必要です。QUARTILE.INCは「0」と「4」の四分位を含むため、データセットの最小値と最大値を含みます。一方、QUARTILE.EXCは「0」と「4」の四分位を除外するため、データセットの最小値と最大値を含みません。
四分位数は箱ひげ図を描く際にも使われます。これはデータの分布を視覚的に表現するのに非常に有用です。Excelでは、「挿入」メニューから「グラフ」を選択し、「箱ひげ図」を選ぶことで箱ひげ図を作成できます。四分位数を含むその他の統計値(最小値、最大値など)は、この箱ひげ図によって視覚的に表現されます。