「最頻値」は、統計学における重要な基本概念で、あるデータセットで最も頻繁に出現する値のことを指します。これは数値データだけでなく、カテゴリデータ(たとえば色やブランド名など)に対しても適用できます。最頻値はデータの分布の特性を理解するために使われ、中央値や平均値と並び、データの「代表値」の一つとされています。
Excelでは、数値データの最頻値を求めるためにはMODE.SNGL
関数を、カテゴリデータの最頻値を求めるためにはピボットテーブルの機能を使うのが一般的です。
まず、数値データの最頻値を求める方法を説明します。データセットが以下のようにあるとします(100行・A1:A100までと仮定):
10 |
20 |
30 |
20 |
30 |
30 |
40 |
… |
30 |
上記のデータで最も頻繁に出現する値(つまり最頻値)を求めるには、次の関数を使います:=MODE.SNGL(A1:A100)
。この関数を実行すると、最頻値の「30」が得られます。
一方、カテゴリデータ(例えば、商品名や色など)の最頻値を求めるには、ピボットテーブルを使用します。以下のようなデータセットがあるとしましょう:
色 |
---|
グリーン |
ブラック |
ブルー |
ブルー |
グリーン |
グリーン |
ブルー |
レッド |
レッド |
… |
グリーン |
上記のデータで最も頻繁に出現する値(つまり最頻値)を求めるために、以下の手順を踏みます:
- データセットを選択します。
- 「挿入」タブから「ピボットテーブル」を選択して作成します。
- ピボットテーブルのフィールドリストにあるデータフィールドを「行」エリアに、同じデータフィールドを「値」エリアにドラッグします。
- 「値」エリアの集計方法が「個数」になっていることを確認します。
以上の操作で、各値が何回出現したか(つまりその値の「カウント」)が表示されます。この中で最もカウントが多い値が最頻値となります。
最頻値は、データセットの特性を理解する上で重要な指標です。しかし、データセットの特性を全面的に理解するためには、最頻値だけでなく、他の統計量(中央値や平均値など)と合わせて考慮することが重要です。