余弦(cosine)

余弦(cosine)の概要

「余弦(cosine)」は三角関数の一つで、英語では “cosine” と表記します。三角関数は、直角三角形や円周上の点に関連する数値の比率を表現する関数であり、多くの数学、物理、工学、コンピュータサイエンスなどの分野で広く利用されています。

余弦は、特に直角三角形や単位円(半径が1の円)の文脈で定義されます。

直角三角形における余弦:

直角三角形では、余弦(cos)は次のように定義されます:

cos(θ) = 隣辺の長さ / 斜辺の長さ

ここで、θは三角形の一つの鋭角(90度より小さい角)を指します。”隣辺” はθに接している辺で、”斜辺” は直角から最も遠い辺、つまり三角形の最長の辺を指します。

単位円における余弦:

単位円では、余弦は次のように定義されます:

原点Oからある点Pまでの線分OPをx軸となす角度をθとすると、OPとx軸の交点のx座標がcos(θ)になります。

余弦関数は、その値が-1から1まで変動し、θが0から360度(または0から2πラジアン)まで変化するときに周期的に動く特性を持っています。つまり、cos(0) = cos(360°) = 1 となります。

Excelでの余弦(cosine)の取扱

Excelでは余弦を計算するための関数として COS 関数が用意されています。ただし、COS関数は引数としてラジアンを要求するので、度数法で角度を指定する場合は、度をラジアンに変換する必要があります。これはRADIANS関数を用いて行うことができます。

例:Excelで45度の余弦を求める場合、次のように入力します:

=COS(RADIANS(45))

この式の結果は 0.7071 となります。これは 1/√2 の近似値で、45度の余弦の正確な値です。

代表的な余弦(cosine)の値

角度(°)余弦(数値)余弦(ルート表記)
11
30°0.8660√3/2
45°0.7071√2/2
60°0.51/2
90°00
120°-0.5-1/2
135°-0.7071-√2/2
150°-0.8660-√3/2
180°-1-1