1章: Power Queryの基礎

1章: Power Queryの基礎

Power Queryの概要

Power Queryは、Excelの強力なデータ抽出および変換ツールです。このツールを使用すると、さまざまなデータソースからデータを取得し、クリーニング、変換、結合などの処理を行って、分析に適した形式に整形できます。Power Queryはビジネスインテリジェンスやデータ分析において非常に役立ちます。

Power Queryのインストールと開始方法

Excel 2019 日本語版には、Power Queryが既に組み込まれています。以下の手順でPower Queryを開始できます。

  1. Excelを開き、リボンの「データ」タブをクリックします。
  2. 「データ」タブの「取得」グループにある、「新しいクエリ」をクリックします。
  3. 「データの取得」ウィンドウが表示されるので、ここからデータソースを選択してデータのインポートを始めます。

基本的なデータのインポートと変換

データソースからデータをインポートし、Power Queryで変換を行う基本的な方法を説明します。今回は、CSVファイルをインポートする例を示します。

  1. 「データ」タブの「取得」グループにある、「新しいクエリ」をクリックします。
  2. 「データの取得」ウィンドウで、「ファイル」を選択し、「CSV」をクリックします。
  3. ファイル選択ダイアログで、インポートするCSVファイルを選択し、「インポート」ボタンをクリックします。
  4. 「クエリエディタ」ウィンドウが開きます。ここで、データの変換を行います。
  5. 例えば、不要な列を削除するには、列のヘッダーを右クリックし、「削除」を選択します。
  6. データの変換が完了したら、「ホーム」タブの「閉じる & ロード」ボタンをクリックします。
  7. Excelのシートに変換後のデータが表示されます。

データソースの種類と接続方法

Power Queryでは、多くのデータソースからデータを取得できます。以下に、一般的なデータソースの種類と接続方法を示します。

Excelファイル

  1. 「データ」タブの「取得」グループにある、「新しいクエリ」をクリックします。
  2. 「データの取得」ウィンドウで、「ファイル」を選択し、「Excel」をクリックします。
  3. ファイル選択ダイアログで、インポートするExcelファイルを選択し、「インポート」ボタンをクリックします。
  4. 「ナビゲーター」ウィンドウが開きます。インポートするシートや範囲を選択し、「編集」ボタンをクリックして、クエリエディタを開きます。

データベース

例として、SQL Serverデータベースに接続する方法を示します。

  1. 「データ」タブの「取得」グループにある、「新しいクエリ」をクリックします。
  2. 「データの取得」ウィンドウで、「データベース」を選択し、「SQL Serverデータベース」をクリックします。
  3. 「SQL Serverデータベース」ウィンドウで、サーバー名とデータベース名を入力し、「OK」ボタンをクリックします。
  4. 「ナビゲーター」ウィンドウが開きます。インポートするテーブルやビューを選択し、「編集」ボタンをクリックして、クエリエディタを開きます。

Webサイト

  1. 「データ」タブの「取得」グループにある、「新しいクエリ」をクリックします。
  2. 「データの取得」ウィンドウで、「その他」を選択し、「Web」をクリックします。
  3. 「Webコネクタ」ウィンドウで、WebページのURLを入力し、「OK」ボタンをクリックします。
  4. 「ナビゲーター」ウィンドウが開きます。インポートするテーブルやデータを選択し、「編集」ボタンをクリックして、クエリエディタを開きます。

これらの例を参考にして、他のデータソースからもデータを取得できます。データソースに接続する際には、必要に応じて認証情報やアクセス許可を設定することがあります。

取得したデータをクエリエディタで変換した後、Excelのシートにロードすることができます。これにより、分析やレポート作成に役立てることができます。

まとめ

この章では、Power Queryの基本概念と使い方を学びました。Power Queryを使用することで、様々なデータソースからデータを取得し、クリーニングや変換を行うことができます。これにより、データ分析やビジネスインテリジェンスの作業が効率化されます。

次の章では、クエリエディタを使ってデータ変換を行う方法を詳しく見ていきます。データの並べ替えやフィルタリング、列の追加や削除、データ型の変更など、より具体的な操作方法を学ぶことができます。

1章: Power Queryの基礎 – 演習問題

この章で学んだ内容を確認するための演習問題です。以下の問題に取り組んで、Power Queryの基本操作に慣れてください。

問題1: Excelファイルからデータをインポート

以下の手順に従って、Excelファイルからデータをインポートしてください。

  1. Excelファイル(SampleData.xlsx)を用意し、シート1にデータを記入します。
  2. Power Queryを使用して、SampleData.xlsxファイルからデータをインポートします。
  3. インポートしたデータをクエリエディタで確認します。

問題2: CSVファイルからデータをインポート

以下の手順に従って、CSVファイルからデータをインポートしてください。

  1. CSVファイル(SampleData.csv)を用意し、データを記入します。
  2. Power Queryを使用して、SampleData.csvファイルからデータをインポートします。
  3. インポートしたデータをクエリエディタで確認します。

問題3: クエリエディタでデータを変換

以下の手順に従って、クエリエディタでデータを変換してください。

  1. インポートしたデータに対して、不要な列を削除します。
  2. 列のデータ型を適切なものに変更します。
  3. 変換後のデータをExcelのシートにロードします。

問題4: Webサイトからデータをインポート

以下の手順に従って、Webサイトからデータをインポートしてください。

  1. 適当なWebサイトを選び、そのURLをコピーします。
  2. Power Queryを使用して、Webサイトからデータをインポートします。
  3. インポートしたデータをクエリエディタで確認します。

これらの演習問題を通じて、Power Queryの基本操作に慣れることができます。次の章では、より詳細なデータ変換方法を学びます。