条件付き集計関数の「(完全)不一致検索」の設定方法
下記の「Excel 条件付き集計関数:一覧」にある関数群において、引数「条件」もしくは「検索条件」(英語版の引数名は共に「criteria」)の設定方法は以下の通りとなります。
例はCOUNTIF関数で提示していますが、他の条件付き集計関数でも引数「条件/検索条件」の取り扱いは方法同じです(SUMIF/AVERAGEIF/COUNTIFS/SUMIFS/AVERAGEIFS/MAXIFS/MINIFS)。
COUNTIF関数の書式は「=COUNTIF(範囲,検索条件)
」です。
設定概要
「(条件)範囲」内が「A・Nと等しくない」というセル・行・列を検索して集計対象とする場合のルールは以下の通りとなります。「使用例」は下記のサンプル表を用いての例です。
「A」は『文字データ』、「N」は『数値・日付・時刻データ』とします。
名称 | 完全不一致 |
---|---|
意味:集計対象 | A,Dと等しくない・A,D以外 |
ルール | 先頭に半角不等号ペアを左から並べる。 |
使用例・定数 | =COUNTIF(B2:B28,”<>会社法”) =COUNTIF(D2:D28,”<>1200″) |
使用例・セル参照 | =COUNTIF(B2:B28,”<>”&H1) =COUNTIF(D2:D28,”<>”&H4) |
式の結果(下表) | 26 25 |
使用例・定数
「(条件)範囲」である【B2:B28】内に「(検索)条件」として「”会社法” 以外」であるセル・行・列を集計対象とする場合は以下のような計算式になります。
=COUNTIF(B2:B28,"<>会社法")
「(条件)範囲」内で「(検索)条件」と完全に一致するセル「以外」を集計対象とします。「○○以外」を検索して集計する操作を「(完全)不一致検索」とよびます。下の【使用例・サンプル表】に対して用いると「26」が返ります。
「以外」を表す比較演算子は半角の「<>
」となります。この比較演算子と文字列を「”」で囲みます。
比較する内容が『文字データ』でも『数値・日付・時刻データ』でも設定は同じです。次の例では「25」が返ります。
=COUNTIF(D2:D28,"<>1200")
使用例・参照
「(条件)範囲」である【B2:B28】内に「(検索)条件」にあたるセル【H1】(会社法)と一致するデータ以外のセル・行・列を集計対象とする場合は以下のような計算式になります。
=COUNTIF(B2:B28,"<>"&H1)
「<>
」と参照セルを組み合わせる場合は、まず「”<>”」としたあと、文字列連結に使用する「&」を使って参照セルと連結させます。すると内部で”<>会社法”のように処理されるようになります。
「(検索)条件」内で「”会社法” 以外」であるセル(行 列)を集計対象とします。下のサンプル表に対して用いると「26」が返ります。
次の式では第二引数において「”<>”」と参照セルH4(1200)が&で連結され「”<>1200″」と処理されます。「(検索)条件」内で「1200 以外」であるあるセル(行 列)を集計対象とします。下のサンプル表に対して用いると「25」が返ります。
=COUNTIF(D2:D28,”<>”&H4)
使用例・サンプル表
左上がセルA1となります。※「=””」はセルには表示されません。
書籍番号 | 書名 | 発刊日 | 金額 | 在庫 | 条件1 | 会社法 | |
1001 | ケーススタディ民法 | 2016/10/28 | 1400 | 有 | 条件2 | 1400 | |
1002 | 交通六法 | 2016/02/27 | 2700 | 無 | 条件3 | 2014/04/27 | |
1003 | 法人税法の基礎 | 2015/12/27 | 2700 | 無 | 条件4 | 1200 | |
1004 | 会社法 | 2014/10/27 | 2800 | 無 | 条件5 | 入門 | |
1005 | 民法総則 | 2015/03/27 | 2700 | 条件6 | 税 | ||
1006 | 判例六法 | 2016/01/27 | 2400 | 有 | 条件7 | ||
1007 | 基礎法入門 | 2014/09/27 | 2500 | 有 | 条件8※ | =”” | |
1008 | やさしい経済法 | 2015/08/27 | 2500 | 無 | 条件9 | <> | |
1009 | 刑法各論 | 2016/07/28 | 2100 | ||||
1010 | 現近代民法 | 2014/10/27 | 1400 | 有 | |||
1011 | 会社法概論 | 2014/04/27 | 2000 | 有 | |||
1012 | 商法総則 | 2014/04/27 | 1900 | 有 | |||
1013 | 憲法 | 2016/09/28 | 2500 | 無 | |||
1014 | 商法わかるかな? | 2015/11/27 | 1600 | 有 | |||
1015 | 倒産法入門 | 2014/01/27 | 2300 | 無 | |||
1016 | 破産法 | 2015/02/27 | 1200 | 有 | |||
1017 | 法社会学 | 2016/10/28 | 1500 | 無 | |||
1018 | 民事訴訟法学 | 2016/08/28 | 2800 | ||||
1019 | 法学入門 | 2015/09/27 | 2500 | 有 | |||
1020 | 労働法の要点 | 2015/05/27 | 2400 | 無 | |||
1021 | はやわかり刑法 | 2016/05/28 | 3000 | 無 | |||
1022 | 講義式憲法 | 2016/10/28 | 3000 | 有 | |||
1023 | 刑法講義 | 2016/05/28 | 2600 | 有 | |||
1024 | 会社法入門 | 2016/09/27 | 1300 | 無 | |||
1025 | 民法事例集 | 2015/06/27 | 1200 | 無 | |||
1026 | 六法全書 | 2014/03/27 | 2300 | 無 | |||
1027 | 労働法実務辞典 | 2014/09/27 | 2700 | 有 |
Excelの条件付き集計関数:一覧
このページの説明は下記の「Excel 条件付き集計関数」の引数「条件/検索条件」(criteria)で共通となります。
「条件付き集計関数」の「条件」や「検索条件」という引数は、英語版Excelでは共に「criteria」として表されます。これは特定の条件を設定して、その条件を満たすデータを集計対象とするために用いられる引数です。例えば、特定の値が閾値を超えるかどうかを基準にデータを集計する場合などに利用します。この「条件」を利用することで、大規模なデータセットから必要なデータだけを効率的に抽出して集計を行うことが可能になります。
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