条件付き集計関数の「空白・空欄検索」の設定方法
下記の「Excel 条件付き集計関数:一覧」にある関数群において、引数「条件」もしくは「検索条件」(英語版の引数名は共に「criteria」)の設定方法は以下の通りとなります。
例はCOUNTIF関数で提示していますが、他の条件付き集計関数でも引数「条件/検索条件」の取り扱いは方法同じです(SUMIF/AVERAGEIF/COUNTIFS/SUMIFS/AVERAGEIFS/MAXIFS/MINIFS)。
COUNTIF関数の書式は「=COUNTIF(範囲,検索条件)
」です。
設定概要
「(条件)範囲」内が「空白である・空欄である・ブランクである」というセル・行・列を検索して集計対象とする場合のルールは以下の通りとなります。「使用例」は下記のサンプル表を用いての例です。
名称 | 空白・空欄一致 |
---|---|
意味:集計対象 | 空白・空欄である |
ルール | 空白・空欄は”を二つ重ねて「””」の形式で指定する。 セル参照で指定する場合は「=””」とする。 |
使用例・定数 | =COUNTIF(E2:E28,””) |
使用例・セル参照 | =COUNTIF(E2:E28,H8) |
式の結果(下表) | 3 |
使用例・定数
「(条件)範囲」である【E2:E28】内から「空白・空欄」であるセル・行・列を「(検索)条件」として集計対象とする場合は以下のような計算式になります。
=COUNTIF(E2:E28,"")
「空白・空欄」を表す「条件/検索条件」は「“”」となります。「”」は文字列を囲むために使う識別子です。ブランクをこれで囲んだ結果が「””」です。
なお、以下のように第二引数「(検索)条件」の省略はできません。↓失敗例
=COUNTIF(E2:E28,"")
使用例・参照
「(条件)範囲」である【E2:E28】内から「空白・空欄」であるセル・行・列を「(検索)条件」として集計対象とする場合、適切な検索集計ができるのは以下のような計算式になります。「=””」と入力してあるH8を「(検索)条件」とします。
=COUNTIF(E2:E28,H8)
「3」と返ります。しかしH7を参照した場合は失敗します。
=COUNTIF(E2:E28,H7)
「0」と返ります。
H8には「=””」が入力されています。これは適切に「空白・空欄」として処理されます。しかしH7の空欄は適切に処理されません。空白セルを参照した場合は「0」として処理されてしまうのです。「0」が入力されているセルを
したがって、参照形式で空白セルを処理させる場合にはセルへ「=””」と入力設定しておく必要があります。
使用例・サンプル表
左上がセルA1となります。※「=””」はセルには表示されません。
書籍番号 | 書名 | 発刊日 | 金額 | 在庫 | 条件1 | 会社法 | |
1001 | ケーススタディ民法 | 2016/10/28 | 1400 | 有 | 条件2 | 1400 | |
1002 | 交通六法 | 2016/02/27 | 2700 | 無 | 条件3 | 2014/04/27 | |
1003 | 法人税法の基礎 | 2015/12/27 | 2700 | 無 | 条件4 | 1200 | |
1004 | 会社法 | 2014/10/27 | 2800 | 無 | 条件5 | 入門 | |
1005 | 民法総則 | 2015/03/27 | 2700 | 条件6 | 税 | ||
1006 | 判例六法 | 2016/01/27 | 2400 | 有 | 条件7 | ||
1007 | 基礎法入門 | 2014/09/27 | 2500 | 有 | 条件8※ | =”” | |
1008 | やさしい経済法 | 2015/08/27 | 2500 | 無 | 条件9 | <> | |
1009 | 刑法各論 | 2016/07/28 | 2100 | ||||
1010 | 現近代民法 | 2014/10/27 | 1400 | 有 | |||
1011 | 会社法概論 | 2014/04/27 | 2000 | 有 | |||
1012 | 商法総則 | 2014/04/27 | 1900 | 有 | |||
1013 | 憲法 | 2016/09/28 | 2500 | 無 | |||
1014 | 商法わかるかな? | 2015/11/27 | 1600 | 有 | |||
1015 | 倒産法入門 | 2014/01/27 | 2300 | 無 | |||
1016 | 破産法 | 2015/02/27 | 1200 | 有 | |||
1017 | 法社会学 | 2016/10/28 | 1500 | 無 | |||
1018 | 民事訴訟法学 | 2016/08/28 | 2800 | ||||
1019 | 法学入門 | 2015/09/27 | 2500 | 有 | |||
1020 | 労働法の要点 | 2015/05/27 | 2400 | 無 | |||
1021 | はやわかり刑法 | 2016/05/28 | 3000 | 無 | |||
1022 | 講義式憲法 | 2016/10/28 | 3000 | 有 | |||
1023 | 刑法講義 | 2016/05/28 | 2600 | 有 | |||
1024 | 会社法入門 | 2016/09/27 | 1300 | 無 | |||
1025 | 民法事例集 | 2015/06/27 | 1200 | 無 | |||
1026 | 六法全書 | 2014/03/27 | 2300 | 無 | |||
1027 | 労働法実務辞典 | 2014/09/27 | 2700 | 有 |
Excelの条件付き集計関数:一覧
このページの説明は下記の「Excel 条件付き集計関数」の引数「条件/検索条件」(criteria)で共通となります。
「条件付き集計関数」の「条件」や「検索条件」という引数は、英語版Excelでは共に「criteria」として表されます。これは特定の条件を設定して、その条件を満たすデータを集計対象とするために用いられる引数です。例えば、特定の値が閾値を超えるかどうかを基準にデータを集計する場合などに利用します。この「条件」を利用することで、大規模なデータセットから必要なデータだけを効率的に抽出して集計を行うことが可能になります。
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