Eventステートメント 解説(Excel VBA)

Event ステートメントの解説

概要

Excel VBAの「Event」ステートメントは、クラスモジュール内でカスタムイベントを定義するために使用されます。このステートメントにより、ユーザー定義のオブジェクトが特定のアクションや状態の変化を通知する能力を持つようになります。

意義

イベント駆動プログラミングの基盤となる「Event」ステートメントは、複雑なアプリケーションやコンポーネント間の通信を容易にするための重要なツールです。これにより、一つのオブジェクトの状態の変化を、他のオブジェクトやプロシージャが監視・反応することができます。

構文

Event ステートメントの基本的な構文は以下の通りです。

Event イベント名(パラメータリスト)

パーツ

  • イベント名: 定義するイベントの名前を指定します。
  • パラメータリスト: イベントが提供する情報を定義するための一連の引数。

サンプルプロシージャ

以下は、「Event」ステートメントを使用して、クラスモジュール内でカスタムイベントを定義し、そのイベントをトリガーするサンプルプロシージャです。

Class SampleClass
    Public Event DataChanged(ByVal NewData As String)
    
    Private pData As String
    Public Property Let Data(ByVal Value As String)
        pData = Value
        RaiseEvent DataChanged(pData)
    End Property
End Class

Sub Test()
    Dim obj As New SampleClass
    ' イベントハンドラの設定
    AddHandler obj.DataChanged, AddressOf HandleDataChanged
    obj.Data = "新しいデータ"
End Sub

Sub HandleDataChanged(ByVal NewData As String)
    MsgBox "データが変更されました: " & NewData
End Sub

関連するステートメントや関数

  • RaiseEvent ステートメント: 定義したカスタムイベントをトリガーするためのステートメント。

注意事項

Event ステートメントは、クラスモジュール内でのみ使用することができます。また、イベントをトリガーするためには、関連するクラスのインスタンスが必要です。