Eraseステートメント 解説(Excel VBA)

Erase ステートメントの解説

概要

Erase ステートメントは、VBAで動的配列の内容を初期化するためのステートメントです。動的配列が確保していたメモリも解放されます。

意義

大量のデータを扱っている場合や、メモリの効率的な利用が求められる場合に、不要になった動的配列のメモリを解放し、システムリソースを節約するために使用されます。

構文

Erase 配列名

パーツ

  • Erase: 配列の内容を初期化するキーワードです。
  • 配列名: 内容を初期化したい動的配列の名前です。

パラメータ

Erase ステートメントには、内容を初期化したい動的配列の名前を指定します。

サンプルプロシージャ

Sub SampleErase()
    Dim arr() As Integer
    ReDim arr(1 To 10)

    ' 配列にデータを格納
    For i = 1 To 10
        arr(i) = i
    Next i

    ' 配列の内容をクリア
    Erase arr

    ' 配列が初期化されているか確認
    On Error Resume Next
    Dim testValue As Integer
    testValue = arr(1)
    If Err.Number <> 0 Then
        MsgBox "配列は初期化されました。"
    End If
    On Error GoTo 0
End Sub

この例では、動的配列arrを定義し、データを格納した後、Erase ステートメントで内容を初期化しています。

関連するステートメントや関数

  • ReDim: 動的配列のサイズを変更するステートメント。

注意事項

  • 固定サイズの配列に対してEraseを使用した場合、配列の各要素はそのデータ型の初期値に設定されますが、メモリは解放されません。
  • 動的配列に対してEraseを使用した場合、配列は完全に解放され、再利用するには再度ReDimステートメントで確保する必要があります。