Excel VBAの「BuiltinDocumentProperties」プロパティについて
Excel VBAでは、「BuiltinDocumentProperties」プロパティを使用して、ワークブックの組み込みドキュメントプロパティにアクセスすることができます。組み込みドキュメントプロパティとは、タイトル、著者、作成日など、ドキュメントに関する基本情報を含んだプロパティのことを指します。
サンプルコード1: 組み込みドキュメントプロパティの取得
ここでは、タイトル(Title)と著者(Author)のプロパティを取得して表示します。
Sub ShowSpecificDocumentProperties()
Dim title As String
Dim author As String
On Error Resume Next
title = ActiveWorkbook.BuiltinDocumentProperties("Title").Value
author = ActiveWorkbook.BuiltinDocumentProperties("Author").Value
On Error GoTo 0
If title <> "" Then
MsgBox "Title: " & title
Else
MsgBox "Title property does not exist or cannot be accessed"
End If
If author <> "" Then
MsgBox "Author: " & author
Else
MsgBox "Author property does not exist or cannot be accessed"
End If
End Sub
このコードでは、タイトルと著者のプロパティをそれぞれ取得しています。取得できたら、その値をメッセージボックスで表示します。取得できなかった場合(エラーが発生した場合やプロパティが存在しない場合)は、代わりにエラーメッセージを表示します。
ただし、エクセルのドキュメントプロパティが設定されていない場合、このコードは「プロパティが存在しないかアクセスできない」旨のメッセージを表示します。
サンプルコード2: 組み込みドキュメントプロパティの設定
組み込みドキュメントプロパティは、値を設定することも可能です。以下に、組み込みドキュメントプロパティの「Title」を設定するサンプルコードを示します。
Sub SetDocumentProperty()
ActiveWorkbook.BuiltinDocumentProperties("Title").Value = "My New Title"
End Sub
このコードでは、「BuiltinDocumentProperties」プロパティを使用して、アクティブワークブックの「Title」プロパティの値を「My New Title」に設定しています。
「BuiltinDocumentProperties」プロパティを使用することで、ワークブックの基本情報を簡単に取得したり設定したりすることができます。これを活用することで、ワークブックのメタデータを管理する際の作業を効率化できます。
アクセス可能な組み込みドキュメントプロパティ
Excel VBAのBuiltinDocumentPropertiesプロパティを通じてアクセス可能な組み込みドキュメントプロパティは以下の通りです:
- Title
- Subject
- Author
- Keywords
- Comments
- Template
- Last Author
- Revision Number
- Application Name
- Last Print Date
- Creation Date
- Last Save Time
- Total Editing Time
- Number of Pages
- Number of Words
- Number of Characters
- Security
- Category
- Format
- Manager
- Company
- Number of Bytes
- Number of Lines
- Number of Paragraphs
- Number of Slides
- Number of Notes
- Number of Hidden Slides
- Number of Multimedia Clips
- Hyperlink Base
- Number of Characters (with spaces)
- Content Type
- Content Status
- Language
- Document Version
ただし、これらのプロパティがすべて使用可能であるわけではありません。一部は特定のアプリケーションや状況でのみ有効です。また、これらのプロパティは読み取り専用のものもあります。
エクセルのドキュメントプロパティが設定されていない場合、またはアクセスする権限がない場合、これらのプロパティにアクセスしようとするとエラーが発生します。