Excel VBAのIRR関数について
Excel VBAのIRR関数は、内部利益率 (Internal Rate of Return) を計算するための関数です。IRRは、投資案件の収益性を評価するための指標であり、将来のキャッシュフローの現在価値の合計が投資額と等しくなる割引率を指します。
IRR関数の構文
IRR関数の基本的な構文は以下の通りです:
IRR(values, [guess])
各パラメータの詳細は以下の通りです:
- values: 投資による現金流(キャッシュフロー)の配列。初めの値は通常、負の投資額を表します。
- guess: (オプション)IRRの近似値。デフォルトは0.1 (10%) です。
IRR関数の使用例
以下にIRR関数の基本的な使用例を示します。このコードは、特定の投資の内部利益率を計算します。
Sub CalculateIRR() Dim CashFlows(1 To 5) As Double Dim Rate As Double ' 投資とその後の収益を設定 CashFlows(1) = -100000 ' 初期投資 CashFlows(2) = 20000 ' 1年目の収益 CashFlows(3) = 30000 ' 2年目の収益 CashFlows(4) = 40000 ' 3年目の収益 CashFlows(5) = 50000 ' 4年目の収益 ' IRRを計算 Rate = Application.WorksheetFunction.IRR(CashFlows) ' 結果をメッセージボックスで表示 MsgBox "投資の内部利益率は " & Format(Rate, "Percent") & " です。", vbInformation, "結果" End Sub
このコードでは、まず初期の投資額とその後の収益を設定します。次に、IRR関数を使用して内部利益率を計算し、その値をRateに代入します。最後に、メッセージボックスを使用して結果を表示します。
このように、IRR関数は特定の投資の収益性を評価する場合に非常に便利です。