Excel VBAのChr関数
Excel VBAのChr関数は、指定したASCII(アメリカ規格協会による標準文字コード)値に対応する文字を返す関数です。この関数を使用すると、ASCII値を文字に変換することが可能です。
引数
Chr関数は次の形式で使用します。
Chr(値)
引数には、文字に変換したいASCII値(0から255の整数)を指定します。
サンプルコード
以下のサンプルコードは、Chr関数の基本的な使用例を示しています。
Sub ConvertAsciiToChar()
Dim asciiValue As Integer
Dim charValue As String
asciiValue = 65
charValue = Chr(asciiValue)
Debug.Print "ASCII値 " & asciiValue & " は文字 " & charValue & " に対応します。"
End Sub
このコードは、ASCII値 65 を文字に変換し、Debug.Print文を使ってImmediateウィンドウに出力します。出力結果は”ASCII値 65 は文字 A に対応します。”となります。
活用例
Chr関数は、特定のASCII値に対応する文字を生成する必要がある場合に使用されます。例えば、改行(ASCII値13)やタブ(ASCII値9)を生成する場合などです。
以下のサンプルコードでは、改行とタブを使用して整形された文字列を生成しています。
Sub CreateFormattedString()
Dim tabCharacter As String
Dim newlineCharacter As String
Dim formattedString As String
tabCharacter = Chr(9)
newlineCharacter = Chr(13)
formattedString = "名前" & tabCharacter & "年齢" & newlineCharacter & "田中" & tabCharacter & "30"
Debug.Print formattedString
End Sub
このコードでは、Chr関数を用いてタブと改行の文字を生成し、それらを用いて整形された文字列を作成しています。出力結果は以下のような形式になります。
“名前 年齢
田中 30”