ExcelのPERMUTATIONA関数の使い方
Excelの「PERMUTATIONA関数」は、総数から抜き取り数分選ぶ場合の重複を許す順列(並べ方)の総数を計算する関数です。この記事では、PERMUTATIONA関数の使い方や引数の解説、実践的なサンプルを通じて、関数の使い方を理解しましょう。
PERMUTATIONA関数の構文
PERMUTATIONA関数の構文は以下の通りです。
PERMUTATIONA(総数, 抜き取り数)
引数には以下の値を指定します。
- 総数: 選択対象となる要素の総数を指定します。
- 抜き取り数: 選択する要素の数を指定します。
PERMUTATIONA関数のサンプル
例として、4種類の果物(リンゴ、バナナ、オレンジ、ぶどう)から3つの果物を選ぶ場合の重複を許す順列(並べ方)の総数を計算してみましょう。ここでは、総数に4(果物の種類数)を、抜き取り数に3(選ぶ果物の数)を指定します。
=PERMUTATIONA(4, 3)
この計算式を実行すると、結果として64が返ります。これは、4種類の果物から3つ選ぶ場合の重複を許す順列が64通りあることを示しています。
実践的な例:パスワードの強度計算
PERMUTATIONA関数は、例えばパスワードの強度を計算する際にも役立ちます。アルファベットの大文字(26種類)、小文字(26種類)、数字(10種類)から成る8文字のパスワードを設定する場合、総数は62(26 + 26 + 10)となります。抜き取り数は、パスワードの長さである8を指定します。
=PERMUTATIONA(62, 8)
この計算式を実行すると、結果として約2.1834e+14が返ります。これは、62種類の文字から8文字選ぶ場合の重複を許す順列が約218兆3400億通りあることを示しています。この数が大きければ大きいほど、パスワードの強度が高いといえます。
注意点
PERMUTATIONA関数は重複を許す順列を計算するため、要素が重複して選ばれることが許容されます。重複を許さない順列を計算する場合は、PERMUT
関数を使用してください。
また、PERMUTATIONA関数で計算される総数は非常に大きくなることがあります。そのため、計算結果がExcelで扱える範囲を超える場合がありますので、注意してください。
まとめ
ExcelのPERMUTATIONA関数は、総数から抜き取り数分選ぶ場合の重複を許す順列(並べ方)の総数を計算する関数です。総数と抜き取り数を引数として指定し、順列の総数を求めることができます。パスワードの強度計算など、様々な場面で役立ちます。ただし、重複を許さない順列を計算する場合はPERMUT関数を使用することを忘れないでください。