ExcelのPEARSON関数の使い方について
ExcelのPEARSON関数は、2つのデータ配列の間の相関係数（ピアソンの積率相関係数）を計算する際に使用されます。相関係数は、-1から1の範囲で表され、データがどの程度関連しているかを示します。ここでは、PEARSON関数の使い方を初級者にもわかるように解説します。
PEARSON関数の構文
PEARSON関数の構文は以下のようになります。
PEARSON(配列 1, 配列 2)
引数の解説:
- 配列 1: 相関係数を計算するための第1のデータ配列です。
- 配列 2: 相関係数を計算するための第2のデータ配列です。配列 1と同じ要素数である必要があります。
サンプルと解説
次の表は、あるクラスの生徒の数学と英語のテストの得点を示しています。
| ＼ | A | B |
|---|---|---|
| 1 | 数学 | 英語 |
| 2 | 80 | 70 |
| 3 | 90 | 85 |
| 4 | 75 | 65 |
この表を使用して、数学と英語のテストの得点の相関係数を計算してみましょう。
=PEARSON(A2:A4, B2:B4)
この計算式を入力すると、約0.99という値が返ります。これは、数学と英語のテストの得点に強い正の相関があることを示しています。
注意点
PEARSON関数を使用する際には、以下の注意点を押さえておくことが重要です。
- データ配列は同じ要素数である必要があります。
- 相関係数が1に近い場合、正の相関があります。-1に近い場合、負の相関があります。0に近い場合、相関はほとんどありません。
PEARSON関数を理解し、適切に活用することで、様々なデータ分析に役立てることができます。相関係数を計算することで、2つのデータ間の関連性を把握し、より良い意思決定を行うことが可能になります。
応用例
PEARSON関数は、ビジネスや学術研究など、さまざまな分野で活用されています。以下に、いくつかの応用例を挙げます。
- マーケティング: 広告費用と売上の相関係数を計算し、広告効果を評価します。
- 人事: 社員の勤務時間と生産性の相関係数を計算し、労働環境の改善に役立てます。
- 金融: 株価の変動と経済指標の相関係数を計算し、投資判断に活用します。
まとめ
ExcelのPEARSON関数は、2つのデータ配列間の相関係数を簡単に計算できる便利な関数です。適切なデータを入力し、注意点を押さえて活用することで、データ分析の幅が広がります。相関係数を計算することで、データ間の関連性を明らかにし、効果的な意思決定や戦略立案に役立てることができます。