ExcelのFREQUENCY関数の使い方
ExcelのFREQUENCY関数は、与えられたデータの度数分布(各区間に含まれるデータの個数)を計算するのに役立ちます。この記事では、FREQUENCY関数の構文、引数の解説とともに、初級者向けのサンプルを使用して具体的な使い方を説明します。
FREQUENCY関数の構文
FREQUENCY関数の構文は以下のようになります。
FREQUENCY(データ配列, 区間配列)
この関数には2つの引数があります。
- データ配列:度数分布を計算したいデータの範囲を指定します。
- 区間配列:度数分布の区間を指定する範囲を指定します。これは、上限値を含む区間の境界値を指定する必要があります。
サンプルデータの準備
以下のサンプルデータを使用して、FREQUENCY関数の使い方を説明します。このデータは、あるクラスの生徒の数学のテストスコアを示しています。
\ | A |
---|---|
1 | 点数 |
2 | 75 |
3 | 89 |
4 | 55 |
5 | 65 |
6 | 80 |
7 | 90 |
8 | 72 |
9 | 88 |
10 | 60 |
FREQUENCY関数の使い方
まず、区間を設定します。以下の表は、テストスコアの区間(上限値)を示しています。
\ | B |
---|---|
1 | 区間 |
2 | 60 |
3 | 70 |
4 | 80 |
5 | 90 |
次に、FREQUENCY関数を使用して度数分布を計算します。度数分布を表示するために、新しい列を追加し、次の表のようになります。
\ | B | C |
---|---|---|
1 | 区間 | 度数 |
2 | 60 | |
3 | 70 | |
4 | 80 | |
5 | 90 |
度数分布を計算するには、C2セルに以下の関数を入力します。
=FREQUENCY(A2:A10, B2:B5)
ただし、FREQUENCY関数は配列関数であるため、特別な方法で入力する必要があります。次の手順に従ってください。
- 数式を入力せずに、C2:C5までの範囲を選択します。
- 数式バーに上記の関数を入力します。
- 数式を確定するために、Ctrl + Shift + Enterキーを押します。すると、波括弧「{」と「}」で囲まれた関数が表示されます。自動的にC2:C5へ同じ配列数式が入力されます。
これで、度数分布が次のように表示されます。
\ | B | C |
---|---|---|
1 | 区間 | 度数 |
2 | 60 | 2 |
3 | 70 | 1 |
4 | 80 | 3 |
5 | 90 | 3 |
この結果から、60点以下の生徒が2人、70点以下の生徒が1人、80点以下の生徒が3人、90点以下の生徒が3人であることがわかります。※もし90より大きい値があってもカウント対象外になる
完成後の数式は以下の状態です。
{=FREQUENCY(A2:A10, B2:B5)}
まとめ
この記事では、ExcelのFREQUENCY関数を使って、データの度数分布を計算する方法について説明しました。FREQUENCY関数は、データを特定の区間に分類し、各区間のデータ数を求める際に非常に便利です。練習を重ねることで、さまざまなデータに対してFREQUENCY関数を適用し、より有益な情報を抽出することができるでしょう。
度数分布は、データの分布を把握するための基本的な方法であり、データ分析の第一歩です。FREQUENCY関数を使いこなすことで、データの傾向やパターンを見つけ出し、ビジネスや研究に役立てることが可能になります。
最後に、FREQUENCY関数は配列関数であるため、関数を入力する際には、範囲を選択し、数式バーに関数を入力した後、Ctrl + Shift + Enterキーを押して確定することを忘れないでください。これにより、正確な度数分布が得られます。
ExcelのFREQUENCY関数を利用して、さまざまなデータに対する度数分布を簡単に計算し、データ分析のスキルを向上させましょう。