ExcelのFISHERINV関数の使い方
この記事では、ExcelのFISHERINV関数の使い方を解説します。FISHERINV関数は、フィッシャー変換された値を元の相関係数に戻す関数です。相関係数の信頼区間や仮説検定を行う際に使用されます。
FISHERINV関数の構文
FISHERINV関数の構文は以下のとおりです。
FISHERINV(y)
引数の説明は以下の通りです。
- y – フィッシャー変換された値。
FISHERINV関数の使用例
ここでは、FISHER関数とFISHERINV関数を使って相関係数を変換し、元に戻す例を示します。
以下の表は、2つの変数の値を示しています。
\ | A | B |
---|---|---|
1 | 変数1 | 変数2 |
2 | 1 | 3 |
3 | 2 | 4 |
4 | 3 | 5 |
まず、相関係数を求めます。この場合、=CORREL(A2:A4, B2:B4)を使用して、相関係数が0.5であることがわかります。
次に、FISHER関数を使って相関係数をフィッシャー変換します。=FISHER(0.5)を使用して、フィッシャー変換された値が0.54931になります。
最後に、FISHERINV関数を使って、フィッシャー変換された値を元の相関係数に戻します。=FISHERINV(0.54931)を使用して、元の相関係数が0.5に戻ることがわかります。
FISHERINV関数に関する注意点
- FISHERINV関数の引数には、FISHER関数で変換された値を入力します。入力値の範囲は実数全体ですが、実際にはコンピューターで扱う上での制限があるため、非常に大きな値や非常に小さな値には限界があります。
- 相関係数が完全に無相関(0)の場合、FISHER関数の結果は0になります。また、相関係数が1または-1の場合、フィッシャー変換された値は無限大になります。このため、FISHERINV関数を適用する際には、無限大の値に注意してください。
- FISHERINV関数は、主に統計解析や仮説検定などで使用されます。一般的なデータ分析では、相関係数そのものが直感的に理解しやすいため、FISHER関数やFISHERINV関数を使用することはあまりありません。しかし、信頼区間や仮説検定を行う際には、フィッシャー変換を使用して正規分布に近づけることが重要となります。
まとめ
この記事では、ExcelのFISHERINV関数の使い方を解説しました。FISHERINV関数は、フィッシャー変換された値を元の相関係数に戻すために使用されます。主に統計解析や仮説検定などで利用されますが、一般的なデータ分析ではあまり使用されません。FISHER関数と組み合わせて使用することで、相関係数の信頼区間や仮説検定に役立てることができます。