COVARIANCE.P関数の詳細解説(Excel)

ExcelのCOVARIANCE.P関数の使い方

ExcelのCOVARIANCE.P関数は、2つのデータ配列間の共分散を計算するための関数です。共分散は、2つの変数がどれだけ同時に変動するかを示す指標であり、正の値であれば正の相関があることを、負の値であれば負の相関があることを示します。この記事では、COVARIANCE.P関数の使い方について解説します。

1. COVARIANCE.P関数の構文

COVARIANCE.P関数の構文は以下の通りです。

COVARIANCE.P(配列1, 配列2)

引数には以下の情報を指定します。

  1. 配列1:共分散を計算するための第1のデータ配列です。
  2. 配列2:共分散を計算するための第2のデータ配列です。

2. COVARIANCE.P関数の使い方

例1:2つの商品の売上と利益の共分散を計算する

以下の表は、2つの商品の売上と利益のデータを示しています。

AB
1売上利益
2120003000
3150004000
4180005000

このデータをもとに、売上と利益の共分散を計算するには、以下のようにCOVARIANCE.P関数を使用します。

=COVARIANCE.P(A2:A4, B2:B4)

この計算式では、範囲「A2:A4」が第1のデータ配列で、範囲「B2:B4」が第2のデータ配列です。結果は「2,000,000」となります。この値は正の値であるため、売上と利益は正の相関があることがわかります。

3. 注意点

COVARIANCE.P関数を使用する際の注意点は以下の通りです。

  1. 2つのデータ配列は同じサイズである必要があります。データ配列のサイズが異なる場合、関数はエラーを返します。
  2. COVARIANCE.P関数は母集団全体の共分散を計算します。サンプルデータに基づく共分散を計算する場合は、COVARIANCE.S関数を使用してください。
  3. 数値以外のデータが含まれる場合、そのデータは無視されます。ただし、数値以外のデータが両方の配列に含まれる場合はエラーが返されます。

4. まとめ

ExcelのCOVARIANCE.P関数は、2つのデータ配列間の共分散を計算するための関数です。共分散は、2つの変数がどれだけ同時に変動するかを示す指標であり、正の値であれば正の相関があることを、負の値であれば負の相関があることを示します。2つのデータ配列は同じサイズである必要があり、数値以外のデータが含まれる場合は無視されます。母集団全体の共分散を計算するために使用し、サンプルデータに基づく共分散を計算する場合はCOVARIANCE.S関数を使用します。