ExcelのCONFIDENCE.T関数の使い方
ExcelのCONFIDENCE.T関数は、t分布に基づく信頼区間を計算するための関数です。この記事では、CONFIDENCE.T関数の使い方を初心者向けに解説します。
CONFIDENCE.T関数の書式
CONFIDENCE.T関数の書式は以下の通りです。
CONFIDENCE.T(α, 標準偏差, 標本数)
それぞれの引数について解説します。
- α:信頼区間に関連する確率です。通常、95%の信頼区間を求める場合は0.05を指定します。
- 標準偏差:標本の標準偏差です。STDEV.P関数またはSTDEV.S関数を使って計算できます。
- 標本数:標本のデータ数です。COUNT関数を使って計算できます。
CONFIDENCE.T関数の使い方
以下に、CONFIDENCE.T関数を使った信頼区間の計算例を示します。
例えば、次のようなテストの点数データがあるとします。
\ | A | B |
---|---|---|
1 | 名前 | 点数 |
2 | 山田 | 80 |
3 | 佐々岡 | 75 |
4 | 岸川 | 90 |
5 | 田中 | 65 |
6 | 鈴木 | 85 |
このデータを用いて、95%の信頼区間を計算します。まず、標準偏差と標本数を求めます。
標準偏差は、STDEV.S関数を使って求めることができます。この場合、以下のように入力します。
=STDEV.S(B2:B6)
標本数は、COUNT関数を使って求めることができます。この場合、以下のように入力します。
=COUNT(B2:B6)
これらの結果を用いて、CONFIDENCE.T関数で信頼区間を計算します。αには0.05を指定し、標準偏差と標本数には先ほど求めた値を入れます。具体的には以下のように入力します。
=CONFIDENCE.T(0.05, STDEV.S(B2:B6), COUNT(B2:B6))
この計算によって得られる値は、平均値を中心とした95%の信頼区間の幅の半分です。したがって、平均値を求めるためにAVERAGE関数を使い、信頼区間の下限値と上限値を計算します。
平均値の計算は以下のように入力します。
=AVERAGE(B2:B6)
信頼区間の下限値は、平均値からCONFIDENCE.T関数の結果を引くことで求められます。以下のように入力します。
=AVERAGE(B2:B6) - CONFIDENCE.T(0.05, STDEV.S(B2:B6), COUNT(B2:B6))
信頼区間の上限値は、平均値にCONFIDENCE.T関数の結果を足すことで求められます。以下のように入力します。
=AVERAGE(B2:B6) + CONFIDENCE.T(0.05, STDEV.S(B2:B6), COUNT(B2:B6))
これらの計算により、テストの点数データに対する95%の信頼区間が求められます。このように、CONFIDENCE.T関数を使ってt分布に基づく信頼区間を簡単に計算することができます。
まとめ
ExcelのCONFIDENCE.T関数は、t分布に基づく信頼区間を計算するための便利な関数です。引数にはα(信頼区間に関連する確率)、標準偏差、標本数を指定します。標準偏差と標本数は、それぞれSTDEV.P関数やSTDEV.S関数、COUNT関数を使って求めることができます。信頼区間の計算には、平均値にCONFIDENCE.T関数の結果を足したり引いたりすることで、下限値と上限値を求めることができます。