AVERAGEIFS関数の詳細解説(Excel)

ExcelのAVERAGEIFS関数の使い方

AVERAGEIFS関数は、複数の条件に一致するセルの平均値を計算するためのExcel関数です。この記事では、AVERAGEIFS関数の使い方について解説し、初心者の方にも理解しやすいサンプルを提供します。

AVERAGEIFS関数の構文

AVERAGEIFS関数の構文は以下のようになります。

AVERAGEIFS(平均対象範囲, 条件範囲 1, 条件 1, [条件範囲 2, 条件 2], ...)

それぞれの引数の説明は以下の通りです。

  • 平均対象範囲:平均値を計算する対象となるセル範囲です。
  • 条件範囲 1:条件 1 が適用されるセル範囲です。
  • 条件 1:条件範囲 1 に適用される条件です。数値、文字列、日付などが指定できます。
  • 条件範囲 2, 条件 2:任意の引数で、追加の条件を指定するために使用します。複数の条件範囲と条件を指定できます。

AVERAGEIFS関数の使用例

以下の表を使って、性別が男で、年齢が30歳以上の人の年齢の平均を計算してみましょう。

ABC
1名前性別年齢
2山田34
3佐々岡25
4岸川28
5鈴木31

性別が男で、年齢が30歳以上の人の年齢の平均を計算するために、次のようにAVERAGEIFS関数を使用します。

=AVERAGEIFS(C2:C5, B2:B5, "男", C2:C5, ">=30")

この関数は、性別が男である条件(B2:B5範囲で”男”)と年齢が30歳以上である条件(C2:C5範囲で”>=30″)を満たすセルの平均値を計算します。

この例では、性別が男で年齢が30歳以上の人は山田さんと鈴木さんです。それぞれの年齢は34歳と31歳ですので、その平均値は以下の通り計算されます。

(34 + 31) / 2 = 32.5

したがって、AVERAGEIFS関数の結果は32.5となります。

日付を条件に含める例

次に、日付を条件に含めたAVERAGEIFS関数の使用例を見てみましょう。以下の表は、従業員の売上データを示しています。

ABC
1日付名前売上
22023/04/01山田2000
32023/04/02佐々岡3000
42023/04/02山田1500
52023/04/03佐々岡2500

ここで、2023年4月2日以降の山田さんの売上平均を計算してみましょう。次のようにAVERAGEIFS関数を使用します。

=AVERAGEIFS(C2:C5, B2:B5, "山田", A2:A5, ">=2023/04/02")

この関数は、名前が山田である条件(B2:B5範囲で”山田”)と日付が2023年4月2日以降である条件(A2:A5範囲で”>=2023/04/02″)を満たすセルの平均値を計算します。

この例では、山田さんの2023年4月2日以降の売上は1回だけで、その金額は1500円です。したがって、AVERAGEIFS関数の結果は1500となります。

以上で、AVERAGEIFS関数の使い方についての解説を終了します。AVERAGEIFS関数は、複数の条件を満たすデータの平均値を求める際に非常に便利な機能です。様々な状況で適切な条件を設定し、データ分析やレポート作成に役立てることができます。

最後に、AVERAGEIFS関数を使いこなすためのいくつかのポイントを挙げておきます。

  1. 条件は数値、文字列、日付など様々な形式で指定できます。数値や日付の場合は、比較演算子(=, <>, <, >, <=, >=)を使って範囲を指定することができます。
  2. 条件が複数ある場合、すべての条件を満たすセルの平均値が計算されます。条件が矛盾していないか、正しく設定されているか確認しましょう。
  3. 条件範囲と平均対象範囲は同じ行数である必要があります。異なる行数を指定すると、エラーが発生することがあります。
  4. AVERAGEIFS関数は、条件に一致するセルが存在しない場合、#DIV/0!エラーを返します。エラーを回避するために、IFERROR関数を使って適切な値を表示させることができます。例:=IFERROR(AVERAGEIFS(C2:C5, B2:B5, “山田”, A2:A5, “>=2023/04/10”), “該当データなし”)

AVERAGEIFS関数を理解し、実践的な使い方を身につけることで、Excelをより効率的に活用することができます。これらの知識を活かして、日々の業務やデータ分析にお役立てください。