QUOTIENT関数の詳細解説(Excel)

ExcelのQUOTIENT関数の使い方

Excelで商を計算する場合、通常「/」演算子を使いますが、小数点以下の値を切り捨てて整数の商だけを求めたい場合、QUOTIENT関数を使用することができます。この記事では、Excelの「QUOTIENT関数」の使い方を初級者向けに解説します。

QUOTIENT関数の構文

QUOTIENT関数の構文は以下のとおりです。

QUOTIENT(分子, 分母)

QUOTIENT関数は、指定された分子と分母の商を計算し、その整数部分を返します。

引数について

  • 分子:商を求める際の分子になる数値、または数値が入力されたセルへの参照です。
  • 分母:商を求める際の分母になる数値、または数値が入力されたセルへの参照です。

QUOTIENT関数の基本的な使い方

まずは、QUOTIENT関数の基本的な使い方を見ていきましょう。

例えば、45を6で割った商を求めたい場合、次のように計算式を入力します。

=QUOTIENT(45, 6)

この計算式は、45 ÷ 6 の商である 7 を返します。ここで注意が必要なのは、この関数は小数点以下の値を切り捨てるため、実際の商が7.5であっても7が返ることです。

セル参照を使ったQUOTIENT関数の使い方

QUOTIENT関数では、セルの参照を引数として使用することができます。以下に示す表を使って、セル参照を使ったQUOTIENT関数の使い方を説明します。

ABC
1商品A在庫数必要数量
2個数1208

この表では、商品Aの在庫数と必要数量が記載されています。在庫数を必要数量で割った商(つまり、必要数量で何セット作れるか)を求めたい場合、次のようにQUOTIENT関数を使って計算式を入力します。

=QUOTIENT(B2, C2)

この計算式は、120 ÷ 8 の商である 15 を返します。これは、在庫数が120個ある場合、必要数量が8個の商品Aを15セット作ることができることを意味します。

QUOTIENT関数を組み合わせて使用する例

QUOTIENT関数は、他の関数と組み合わせて使用することもできます。以下に示す表を使って、QUOTIENT関数を組み合わせた使い方を説明します。

ABC
1商品名単価数量
2商品A5007
3商品B30010
4商品C2005

この表では、それぞれの商品の単価と数量が記載されています。商品A、B、Cそれぞれの合計金額を求め、その合計金額で割り切れる最大の割引額を計算するために、QUOTIENT関数を使用します。

まず、それぞれの商品の合計金額を求めます。D2セルに次の計算式を入力してください。

=B2*C2

同様に、D3セルとD4セルにもそれぞれの商品の合計金額を求める計算式を入力します。

次に、D2:D4の合計金額を求めます。D5セルに次の計算式を入力してください。

=SUM(D2:D4)

ここで、割引額の最大値を1000円として、割引額がいくら適用できるかをQUOTIENT関数で求めます。D6セルに次の計算式を入力してください。

=QUOTIENT(D5, 1000)

この計算式は、合計金額が割り切れる最大の割引額の倍数を返します。最後に、実際の割引額を求めるために、D6セルの値に1000を掛けます。D7セルに次の計算式を入力してください。

=D6*1000

この計算式は、合計金額で割り切れる最大の割引額を返します。例えば、合計金額が4500円の場合、割引額は4000円(1000円×4)となります。

まとめ

この記事では、ExcelのQUOTIENT関数の使い方について解説しました。QUOTIENT関数は、分子を分母で割った商の整数部分を求める関数であり、セルの参照や他の関数と組み合わせて使用することができます。初心者でも簡単に使える便利な関数のひとつですので、ぜひ活用してください。