MROUND関数の詳細解説(Excel)

ExcelのMROUND関数の使い方を解説

ExcelのMROUND関数は、指定した倍数に最も近い値に数値を丸めることができる関数です。この記事では、MROUND関数の使い方を初心者向けに解説します。

MROUND関数の構文

MROUND関数の構文は以下の通りです。

MROUND(数値, 倍数)

引数は2つあります。

  • 数値:丸める対象となる数値を指定します。
  • 倍数:数値をどの倍数に最も近い値に丸めるかを指定します。

使い方の例

MROUND関数の使い方を具体的なサンプルを使って説明します。

例1:数値を10の倍数に丸める

例えば、12345という数値を10の倍数に最も近い値に丸めたい場合、以下のようにMROUND関数を使用します。

=MROUND(12345, 10)

この計算の結果は、12345が12340に丸められるため、12340が出力されます。

例2:複数の数値を5の倍数に丸める

次のような表を用意しました。

ABC
1名前身長丸めた身長
2山田174.3
3佐々岡162.7
4岸川189.1

身長の値を5の倍数に最も近い値に丸めるには、C列に次のようにMROUND関数を使用します。

=MROUND(B2, 5)
=MROUND(B3, 5)
=MROUND(B4, 5)

計算結果は以下のようになります。

ABC
1名前身長丸めた身長
2山田174.3175
3佐々岡162.7165
4岸川189.1190

これで、各人の身長を5の倍数に最も近い値に丸めることができました。

注意事項

MROUND関数の使い方には以下のような注意事項があります:

  • 数値が正確に倍数の中間にある場合、MROUND関数は数値を正の∞方向(大きい数の方向)に丸めます。たとえば、`=MROUND(750, 500)`を実行すると結果は1000となります。なぜなら750は500と1000の中間にあるからです。
  • 数値と倍数の引数が異なる符号を持つ場合、MROUND関数は#NUM!エラーを返します。つまり、どちらも正または負でなければなりません。
  • 負の数値を丸める場合も、数値が倍数の中間にある場合は数値が負の∞方向(より小さい数の方向)に丸められます。たとえば、`=MROUND(-750, -500)`を実行すると結果は-1000となります。
  • 倍数が0の場合、#DIV/0!エラーが表示されます。必ず0以外の数値を倍数として指定してください。

まとめ

ExcelのMROUND関数は、数値を指定した倍数に最も近い値に丸めることができる便利な関数です。しかし、使用する際は、数値と倍数の符号、丸め方向のルール、そしてエラー処理について理解することが重要です。