ExcelのMMULT関数の使い方と解説
ExcelのMMULT関数は、2つの行列を掛け合わせるための便利な関数です。この記事では、MMULT関数の使い方を初心者向けに丁寧に解説します。行列計算が必要な場面で、ぜひMMULT関数を活用してみてください。
MMULT関数の構文
MMULT関数の構文は以下のとおりです。
MMULT(配列 1, 配列 2)
引数の解説
- 配列 1:最初の行列を表す配列です。行列のサイズは任意ですが、列数は配列 2 の行数と一致している必要があります。
- 配列 2:2番目の行列を表す配列です。行列のサイズは任意ですが、行数は配列 1 の列数と一致している必要があります。
MMULT関数の計算結果は、配列 1 の行数と配列 2 の列数を持つ新しい行列になります。
MMULT関数の使い方
それでは、実際にMMULT関数を使用して、2つの行列を掛け合わせてみましょう。以下の行列Aと行列Bを使用して計算してみます。
行列A:
\ | A | B |
---|---|---|
1 | 2 | 1 |
2 | 3 | 4 |
行列B:
\ | C | D |
---|---|---|
1 | 1 | 2 |
2 | 3 | 1 |
行列Aと行列Bの積を計算するには、以下の式を入力します。
=MMULT(A1:B2, C1:D2)
しかし、MMULT関数は配列関数であるため、通常の関数とは異なる入力方法が必要です。以下の手順で入力しましょう。
- 結果を表示させたい範囲(この例ではE1:F2)を選択します。
- 式を入力し、Ctrl+Shift+Enterキーを同時に押します。これにより、選択範囲全体にMMULT関数が適用されます。
上記手順で行列Aと行列Bの積を計算すると、以下の結果が得られます。
\ | E | F |
---|---|---|
1 | 5 | 5 |
2 | 15 | 10 |
MMULT関数の注意点
MMULT関数を使用する際の注意点をいくつか挙げます。
- MMULT関数は配列関数です。計算結果を表示させるセル範囲を選択し、式を入力した後、Ctrl+Shift+Enterキーを押してください。
- 引数として指定する配列 1 の列数と配列 2 の行数は一致している必要があります。一致していない場合、#VALUE!エラーが発生します。
- MMULT関数は数値のみで構成された行列に対して使用できます。テキストや空白セルが含まれている場合、エラーが発生することがあります。
まとめ
この記事では、ExcelのMMULT関数について解説しました。MMULT関数は、行列の積を計算する際に非常に便利な関数です。行列計算が必要な場面があれば、ぜひMMULT関数を活用してみてください。引数の設定や配列関数としての入力方法に注意して、正確な計算結果を得ることができます。