ExcelのMATCH関数の基本的な使い方
ExcelのMATCH関数は、指定した検査値が検査範囲内で何番目に位置するかを返す関数です。この記事では、MATCH関数の使い方や引数の解説、簡単なサンプルについて解説していきます。
MATCH関数の書式
MATCH関数の書式は以下の通りです。
MATCH(検査値, 検査範囲, [照合の種類])
それぞれの引数について解説します。
- 検査値:検査範囲内で検索したい値を指定します。
- 検査範囲:検査値を検索する範囲を指定します。1行または1列の範囲を選択する必要があります。
- 照合の種類 [オプション]:検索方法を指定します。以下の値が使用できます。
- 1:検査範囲が昇順に並んでいるときに使用します。検査値よりも大きい値の中で最も小さいものが返されます。
- 0:検査値と完全に一致する値を検索します。
- -1:検査範囲が降順に並んでいるときに使用します。検査値よりも小さい値の中で最も大きいものが返されます。
照合の種類を省略した場合は、デフォルトで0(完全一致)が選択されます。
照合の種類:0……サンプルと解説
以下のサンプル表を使用して、「照合の種類:0」のMATCH関数の使い方を解説します。
\ | A | B | C |
---|---|---|---|
1 | 名前 | 性別 | 年齢 |
2 | 山田 | 男 | 34 |
3 | 佐々岡 | 女 | 25 |
4 | 岸川 | 男 | 28 |
例えば、「岸川」さんが名前のリスト(A2:A4)で何番目に位置しているかを求める場合、次のようにMATCH関数を使用します。
=MATCH("岸川", A2:A4, 0)
この式の結果は「3」となります。「岸川」さんは名前のリストで3番目に位置しているためです。
MATCH関数の「照合の種類:1,-1」について
MATCH関数の「照合の種類」には、1、0、-1 の3つの値があります。それぞれの値に応じて、検査値と検査範囲の照合方法が異なります。
1. 照合の種類が1の場合
照合の種類が1の場合、検査範囲は昇順(小さい値から大きい値へ)に並んでいる必要があります。検査値が検査範囲内で「検査値以下の最大値」に一致する位置を返します。一致する値がない場合は、#N/A エラーが返されます。
例として、以下の表を考えます。
\ | A | B |
---|---|---|
1 | 商品名 | 価格 |
2 | リンゴ | 100 |
3 | バナナ | 200 |
4 | みかん | 300 |
価格が200円以下の最も高い価格の商品が何番目に位置しているかを求める場合、次のようにMATCH関数を使用します。
=MATCH(200, B2:B4, 1)
この式の結果は「2」となります。200円以下の最も高い価格の商品(バナナ、価格200円)が価格のリストで2番目に位置しているためです。
2. 照合の種類が-1の場合
照合の種類が-1の場合、検査範囲は降順(大きい値から小さい値へ)に並んでいる必要があります。検査値が検査範囲内で「検査値以上の最小値」に一致する位置を返します。一致する値がない場合は、#N/A エラーが返されます。
例として、以下の表を考えます。
\ | A | B |
---|---|---|
1 | 商品名 | 価格 |
2 | みかん | 300 |
3 | バナナ | 200 |
4 | リンゴ | 100 |
価格が200円以上の最も安い価格の商品が何番目に位置しているかを求める場合、次のようにMATCH関数を使用します。
=MATCH(200, B2:B4, -1)
この式の結果は「2」となります。200円以上の最も安い価格の商品(バナナ、価格200円)が価格のリストで2番目に位置しているためです。
MATCH関数の「照合の種類」によって照合方法が異なります。1の場合は昇順に並んでいる検査範囲で検査値以下の最大値に一致する位置を返し、-1の場合は降順に並んでいる検査範囲で検査値以上の最小値に一致する位置を返します。照合の種類に合わせて、検査範囲の並び順を正しく設定することが重要です。
まとめ
この記事では、ExcelのMATCH関数の使い方について解説しました。MATCH関数は、指定した検査値が検査範囲内で何番目に位置するかを返す関数です。引数には検査値、検査範囲、照合の種類(オプション)を指定します。照合の種類を省略した場合、デフォルトで完全一致が選択されます。
初級者の方にもわかりやすくなるように、具体的なサンプルを用いて解説しました。MATCH関数を使いこなすことで、データの位置を効率的に検索できるようになります。