Excel YIELDDISC関数の使い方
ExcelのYIELDDISC関数は、割引債券(ゼロクーポン債券など)の利回りを計算するための関数です。本記事では、YIELDDISC関数の使い方について解説します。
YIELDDISC関数の構文
YIELDDISC関数の構文は以下の通りです。
YIELDDISC(受渡日, 満期日, 現在価値, 償還価額, [基準])
各引数について説明します。
- 受渡日
- 債券の受渡日を指定します。日付形式で入力してください。
- 満期日
- 債券の満期日を指定します。日付形式で入力してください。
- 現在価値
- 債券の現在価値を指定します。通貨単位で入力してください。
- 償還価額
- 債券の償還価額を指定します。通貨単位で入力してください。
- [基準](オプション)
- 年間の利息の基準日数を指定します。省略した場合、デフォルトは30/360です。
YIELDDISC関数の使用例
以下の例では、受渡日が2023/01/01、満期日が2023/07/01、現在価値が95000円、償還価額が100000円の割引債券の利回りを計算してみます。
=YIELDDISC("2023/01/01", "2023/07/01", 95000, 100000)
上記の式をExcelのセルに入力すると、この債券の利回りが約0.053(5.3%)と計算されます。
注意点
YIELDDISC関数を使用する際は、以下の点に注意してください。
- 日付の入力は、日本語版のExcelでは「2023/04/01」のように区切り文字にスラッシュ(/)を使用してください。
- 現在価値や償還価額などの数値は、適切な単位で入力してください。たとえば、現在価値や償還価額が万円単位の場合は、1万円を10000と入力します。
- [基準]の値は、通常30/360を使用しますが、他の金融機関や国によっては異なる基準を使用することがあります。適切な基準を使用して計算してください。
YIELDDISC関数を用いたサンプル表
YIELDDISC関数を用いて、複数の割引債券の利回りを計算するサンプル表を作成しました。
\ | A | B | C | D | E |
---|---|---|---|---|---|
1 | 債券名 | 受渡日 | 満期日 | 現在価値 | 償還価額 |
2 | 割引債券A | 2023/01/01 | 2023/07/01 | 95000 | 100000 |
3 | 割引債券B | 2023/01/01 | 2023/12/31 | 90000 | 100000 |
4 | 割引債券C | 2023/03/01 | 2023/09/01 | 98000 | 100000 |
上記表に基づいて、各割引債券の利回りをYIELDDISC関数で計算します。
割引債券Aの利回り: =YIELDDISC(B2, C2, D2, E2) 割引債券Bの利回り: =YIELDDISC(B3, C3, D3, E3) 割引債券Cの利回り: =YIELDDISC(B4, C4, D4, E4)
これにより、割引債券A、B、Cの利回りがそれぞれ計算されます。
まとめ
ExcelのYIELDDISC関数は、割引債券の利回りを計算する際に使用します。受渡日、満期日、現在価値、償還価額を引数として指定し、適切な基準を使用して計算します。本記事で説明した使用例や注意点を参考に、正確で丁寧な計算を行いましょう。
YIELDDISC関数を使いこなすことで、割引債券の利回りを簡単かつ正確に計算することができます。投資判断やポートフォリオの分析に役立てることができるため、ぜひマスターしておきましょう。
また、Excelには他にもさまざまな金融関数があります。YIELDDISC関数と併せて、これらの関数を活用して、より効率的に金融分析を行いましょう。