ExcelのVDB関数の使い方
ExcelのVDB関数は、変動法に基づく減価償却費を計算するための関数です。この記事では、VDB関数の使い方について詳しく解説します。
VDB関数の構文
VDB関数の構文は以下の通りです。
VDB(取得価額, 残存価額, 耐用年数, 開始期, 終了期, [率], [切り替えなし])
それぞれの引数の詳細は以下の通りです。
- 取得価額:資産の取得価額(原価)を指定します。
- 残存価額:資産の耐用年数終了時の予想残存価額(残存価額)を指定します。
- 耐用年数:資産の耐用年数を指定します。
- 開始期:減価償却費を計算する開始期を指定します。
- 終了期:減価償却費を計算する終了期を指定します。
- [率]:(オプション)減価償却率を指定します。指定しない場合は、耐用年数を逆数にした値が使用されます。
- [切り替えなし]:(オプション)TRUEまたはFALSEを指定して、変動法から定額法に切り替えるかどうかを指定します。指定しない場合は、TRUEが使用されます。
例題:VDB関数を使った減価償却費の計算
例として、次の条件で資産の減価償却費を計算してみましょう。
- 取得価額:1,000,000円
- 残存価額:100,000円
- 耐用年数:5年
- 減価償却率:倍率なし(耐用年数の逆数を使用)
- 切り替えなし:TRUE(変動法のみ使用)
まず、以下のような表を作成します。
\ | A | B | C |
---|---|---|---|
1 | 取得価額 | 残存価額 | 耐用年数 |
2 | 1000000 | 100000 | 5 |
この資産の減価償却費を計算するには、以下のようにVDB関数を使用します。
=VDB(A2, B2, C2, 1, 1)
この計算式を入力すると、第1期の減価償却費が「245,161.29円」として返ります。
複数期間の減価償却費を計算する場合
複数期間の減価償却費を計算する場合は、開始期と終了期を変更します。例えば、第1期から第3期までの減価償却費を計算する場合は、以下のように入力します。
=VDB(A2, B2, C2, 1, 3)
この計算式を入力すると、第1期から第3期までの減価償却費が「570,163.01円」として返ります。
まとめ
ExcelのVDB関数を使用することで、変動法に基づく減価償却費を簡単に計算することができます。引数に資産の取得価額、残存価額、耐用年数などの情報を入力し、適切な開始期と終了期を指定することで、任意の期間の減価償却費を求めることができます。また、オプション引数を使用することで、減価償却率や定額法への切り替えも可能です。
資産の減価償却費計算に関する業務や学習に、是非活用してみてください。