Excel RATE関数の使い方
ExcelのRATE関数は、定期的な支払いを行う投資やローンに対して、実質的な利率を計算するために使用されます。この記事では、RATE関数の構文、引数、および簡単なサンプルを通じて、RATE関数の使い方を説明します。
RATE関数の構文
RATE関数の構文は以下の通りです。
RATE(期間, 定期支払額, 現在価値, [将来価値], [支払期日], [推定値])
ここで、各引数の説明をします。
- 期間 – 定期支払いの回数です。
- 定期支払額 – 各期間に支払われる金額です。通常は負の値を使用します。
- 現在価値 – 投資やローンの現在価値です。
- [将来価値](オプション) – 投資やローンの将来価値です。省略された場合は、0とみなされます。
- [支払期日](オプション) – 支払いが期間の始めに行われる場合は1、終わりに行われる場合は0を指定します。省略された場合は、0とみなされます。
- [推定値](オプション) – 利率の推定値です。省略された場合は、0.1(10%)とみなされます。
簡単なサンプル
例として、5年間で総額2,500,000円を借り、毎月10万円を返済するローンに対して、実質的な利率を計算してみましょう。この場合、以下の計算式を使用します。
=RATE(5*12, -100000, 2500000)
この計算式によって得られる実質的な利率は、約0.0035(0.35%)です。この値は、毎月の利率であることに注意してください。年率に換算するには、この値に12を掛けます。
将来価値と支払期日を指定したサンプル
将来価値と支払期日を指定して、実質的な利率を計算する例を見てみましょう。10年間で1,000,000円を借り、毎年100,000円を返済し、ローン終了時に返済額が200,000円残る場合を考えます。また、支払いが年間の始めに行われるとします。この場合、以下の計算式を使用します。
=RATE(10, -100000, 1000000, 200000, 1)
この計算式によって得られる実質的な利率は、約0.0295(2.95%)です。この値は、年間の利率であることに注意してください。
表を用いたサンプル
以下の表を用いて、複数のローンに対する実質的な利率を一度に計算してみましょう。
\ | A | B | C | D |
---|---|---|---|---|
1 | 期間(年) | 毎年の支払額 | 現在価値 | 利率 |
2 | 5 | -200000 | 1000000 | |
3 | 10 | -100000 | 1000000 | |
4 | 15 | -50000 | 500000 |
表のD列に、それぞれのローンに対する実質的な利率を計算する式を入力します。
D2セル:=RATE(A2, B2, C2) D3セル:=RATE(A3, B3, C3) D4セル:=RATE(A4, B4, C4)
これにより、それぞれのローンに対する実質的な利率がD列に表示されます。これらの値は、年間の利率であることに注意してください。
まとめ
この記事では、ExcelのRATE関数の使い方について説明しました。RATE関数は、定期的な支払いがある投資やローンに対して、実質的な利率を計算する際に使用されます。各引数の意味や使い方を理解し、適切な計算式を作成することで、さまざまなシナリオで利率を計算することができます。