ExcelのISPMT関数の使い方に関する解説
この記事では、ExcelのISPMT関数の使い方について解説します。ISPMT関数は、ある期間の元利均等返済ローンに対する利息部分を計算するために使用されます。
ISPMT関数の構文
ISPMT関数の構文は以下の通りです。
ISPMT(利率, 期, 期間, 現在価値)
それぞれの引数について説明します。
- 利率:ローンの利率です。通常、年間利率を指定しますが、月間利率を指定することもできます。年間利率を指定する場合は、月間利率に変換するために12で割ってください。
- 期:対象となる支払期です。1から期間までの整数を指定します。
- 期間:ローンの支払期間です。通常、月数を指定します。
- 現在価値:ローンの現在価値、つまり借入金額です。
ISPMT関数の使用例
ここでは、以下の条件でローンを組んだ場合の第6期の利息部分を計算する例を示します。
- 借入金額(現在価値):1,000,000円
- 年間利率:3%
- 支払期間:12ヶ月(1年)
- 対象期:6期目
まず、年間利率を月間利率に変換するために、3%を12で割ります。この場合、月間利率は0.0025(0.25%)です。ISPMT関数を使用して計算すると、次のようになります。
=ISPMT(0.0025, 6, 12, 1000000)
この計算式により、第6期の利息部分がおおよそ 12,500 円であることがわかります。
ISPMT関数を使ったシミュレーション
ISPMT関数を使って、元利均等返済ローンの各期の利息部分を一覧にしてみましょう。以下のような表を作成します。
\ | A | B | C |
---|---|---|---|
1 | 期 | 元金支払い | 利息支払い |
2 | 1 | =PPMT(0.0025, 1, 12, 1000000) | =ISPMT(0.0025, 1, 12, 1000000) |
3 | 2 | =PPMT(0.0025, 2, 12, 1000000) | =ISPMT(0.0025, 2, 12, 1000000) |
4 | 3 | =PPMT(0.0025, 3, 12, 1000000) | =ISPMT(0.0025, 3, 12, 1000000) |
5 | 4 | =PPMT(0.0025, 4, 12, 1000000) | =ISPMT(0.0025, 4, 12, 1000000) |
6 | 5 | =PPMT(0.0025, 5, 12, 1000000) | =ISPMT(0.0025, 5, 12, 1000000) |
7 | 6 | =PPMT(0.0025, 6, 12, 1000000) | =ISPMT(0.0025, 6, 12, 1000000) |
8 | 7 | =PPMT(0.0025, 7, 12, 1000000) | =ISPMT(0.0025, 7, 12, 1000000) |
9 | 8 | =PPMT(0.0025, 8, 12, 1000000) | =ISPMT(0.0025, 8, 12, 1000000) |
10 | 9 | =PPMT(0.0025, 9, 12, 1000000) | =ISPMT(0.0025, 9, 12, 1000000) |
11 | 10 | =PPMT(0.0025, 10, 12, 1000000) | =ISPMT(0.0025, 10, 12, 1000000) |
12 | 11 | =PPMT(0.0025, 11, 12, 1000000) | =ISPMT(0.0025, 11, 12, 1000000) |
13 | 12 | =PPMT(0.0025, 12, 12, 1000000) | =ISPMT(0.0025, 12, 12, 1000000) |
この表では、A列に各期を示し、B列にPPMT関数を使って各期の元金支払いを計算し、C列にISPMT関数を使って各期の利息支払いを計算しています。例えば、2行目では、1期目の元金支払いが「=PPMT(0.0025, 1, 12, 1000000)」で計算され、利息支払いが「=ISPMT(0.0025, 1, 12, 1000000)」で計算されています。
このシミュレーションを使うことで、各期ごとの元金支払いと利息支払いを明確に把握することができます。これにより、返済計画を立てたり、資金繰りを管理したりする際に役立ちます。