ExcelのDURATION関数の使い方
この記事では、ExcelのDURATION関数の使い方について解説します。DURATION関数は、債券のマコーレー・デュレーション(Macaulay Duration)を計算する際に使用される関数です。デュレーションは、債券価格の利率変動リスクを評価するための指標であり、金利リスクを管理するために重要です。
DURATION関数の構文
DURATION関数の構文は以下のようになります。
DURATION(受渡日, 満期日, 利率, 利回り, 頻度, [基準])
それぞれの引数について詳しく説明していきます。
- 受渡日:債券の受渡日を指定します。日付形式で入力してください(例:2023/04/02)。
- 満期日:債券の満期日を指定します。日付形式で入力してください(例:2033/04/02)。
- 利率:債券の年間クーポン利率を小数で指定します。例えば、5%の利率の場合は「0.05」と入力します。
- 利回り:債券の年間利回りを小数で指定します。例えば、6%の利回りの場合は「0.06」と入力します。
- 頻度:利払いの頻度を指定します。年間1回(=1)、年間2回(=2)、年間4回(=4)のいずれかを整数で入力します。
- [基準](オプション):年間利払い日数の基準を指定します。省略した場合は「0」が適用されます。以下のいずれかの整数を入力します。
0 – 30/360(米国)
1 – アクチュアル/アクチュアル(アクチュアル/365とも呼ばれます)
2 – アクチュアル/360
3 – アクチュアル/365
4 – ヨーロピアン30/360(30E/360とも呼ばれます)
サンプルと解説
次に、簡単なサンプルを用いてDURATION関数の使い方を説明します。
ある債券の情報が以下の通りだとします。
- 受渡日:2023/04/02
- 満期日:2033/04/02
- 年間クーポン利率:5%
- 年間利回り:6%
- 利払いの頻度:年間2回
この債券のデュレーションを計算するには、DURATION関数を使用して以下のように入力します。
=DURATION("2023/04/02", "2033/04/02", 0.05, 0.06, 2)
この式を入力すると、デュレーションは約7.89と計算されます。
注意点とポイント
DURATION関数を使用する際には、以下の注意点とポイントを押さえておきましょう。
- 受渡日と満期日は、正確な日付形式で入力してください。日付形式が異なると、エラーが発生することがあります。
- 利率と利回りは、パーセント表示ではなく小数で入力してください。
- 頻度は、整数で入力し、適切な値を選択してください。間違った値を入力すると、計算結果が正しくなくなります。
- 基準はオプション引数ですが、特定の市場や取引に対応する必要がある場合は、適切な値を指定してください。
- デュレーションは、利率変動に対する債券価格の感応度を示す指標であり、金利リスクの管理に役立ちます。デュレーションが長いほど、金利変動に対する価格の変動が大きくなります。
以上で、ExcelのDURATION関数の使い方に関する解説を終わります。金利リスクを評価する際に、DURATION関数を活用して、適切な投資判断を行いましょう。