ExcelのDB関数の使い方を解説
ExcelのDB関数は、固定資産の減価償却費を定率法によって計算する際に使用されます。この記事では、DB関数の構文や引数の説明、具体的なサンプルを通じて、初級者でも理解できるように解説します。
DB関数の構文
DB関数の構文は以下の通りです。
DB(取得価額, 残存価額, 耐用年数, 期間, [月])
この構文には5つの引数がありますが、うち最後の「月」はオプションです。それぞれの引数について詳しく解説します。
- 取得価額:固定資産を購入した際の価格です。
- 残存価額:減価償却が終了した後の固定資産の価値です。
- 耐用年数:固定資産が使用可能であると予想される期間です。通常は年単位で指定します。
- 期間:減価償却費を計算する期間です。通常は年単位で指定します。
- 月(オプション):減価償却が開始される月です。デフォルトは12(1年間)です。
DB関数の使い方:サンプル
具体的なサンプルを用いて、DB関数の使い方を解説します。
以下の表は、ある会社が購入したコピー機の情報を示しています。
\ | A | B |
---|---|---|
1 | 取得価額 | 500,000円 |
2 | 残存価額 | 50,000円 |
3 | 耐用年数 | 5年 |
4 | 期間 | 1年目 |
5 | 減価償却費 | (計算結果) |
このコピー機の1年目の減価償却費を計算する場合には、DB関数を使用します。以下のように入力してください。
=DB(B1, B2, B3, B4)
ここで、
- B1(取得価額):500,000円
- B2(残存価額):50,000円
- B3(耐用年数):5年
- B4(期間):1年目
を引数に指定しています。
この計算式をB5セルに入力すると、1年目の減価償却費が自動的に計算され、その結果が表示されます。この場合、1年目の減価償却費は約127,500円となります。
DB関数を使用した複数年間の減価償却費の計算
DB関数を使用して、複数年間の減価償却費を計算することもできます。以下の表は、先ほどのコピー機の2年目、3年目、4年目、5年目の減価償却費を計算するための例です。
\ | A | B | C | D | E |
---|---|---|---|---|---|
1 | 取得価額 | 500,000円 | 500,000円 | 500,000円 | 500,000円 |
2 | 残存価額 | 50,000円 | 50,000円 | 50,000円 | 50,000円 |
3 | 耐用年数 | 5年 | 5年 | 5年 | 5年 |
4 | 期間 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 |
5 | 減価償却費 | (計算結果) | (計算結果) | (計算結果) | (計算結果) |
それぞれの年の減価償却費を計算するためには、以下のように入力します。
B5: =DB(B1, B2, B3, B4) C5: =DB(B1, B2, B3, C4) D5: =DB(B1, B2, B3, D4) E5: =DB(B1, B2, B3, E4)
ここで、それぞれのセルにおいて、期間の引数が変わっていることに注意してください。
- B4(1年目)
- C4(2年目)
- D4(3年目)
- E4(4年目)
これらの計算式を、それぞれのセル(B5、C5、D5、E5)に入力すると、各年度の減価償却費が自動的に計算され、その結果が表示されます。
この例では、以下の減価償却費が得られます。
- 1年目:約127,500円
- 2年目:約102,000円
- 3年目:約81,600円
- 4年目:約65,280円
以上が、ExcelのDB関数を使った減価償却費計算の方法です。構文や引数の理解と具体的なサンプルを通じて、初級者でもわかりやすい解説を心がけました。DB関数を活用して、定率法による減価償却費の計算を行ってみてください。