Excelの「STDEVP関数」の使い方
ExcelのSTDEVP関数は、データセット全体(母集団)の標準偏差を計算するために使用されます。この記事では、STDEVP関数の使い方と注意点について詳しく解説します。
STDEVP関数の基本的な使い方
STDEVP関数の基本的な構文は次のようになります。
STDEVP(数値1, [数値2], ...)
ここで、数値1、数値2、…は標準偏差を計算するための数値、または数値が含まれるセル範囲を指します。これらの引数はカンマで区切られます。
STDEVP関数の具体的な使用例
例えば、次のようなデータがあるとします。
\ | A | B | C |
---|---|---|---|
1 | 名前 | 性別 | 身長 |
2 | 山田 | 男 | 175 |
3 | 佐々岡 | 女 | 162 |
4 | 岸川 | 男 | 180 |
このデータから身長の母集団標準偏差を計算するには、次のような式を使います。
=STDEVP(C2:C4)
この計算式により、指定した範囲(C2:C4)の数値の母集団標準偏差が計算され、その結果が返されます。
テキスト値と論理値の扱い
STDEVP関数は、引数としてテキストや論理値を受け入れますが、これらの値の扱い方は特殊です。
- テキスト値: テキスト値は無視されます。しかし、テキスト値を数値に変換できる場合(例:”123″)、テキスト値はその数値に変換されます。
- 論理値: TRUEは1として、FALSEは0として扱われます。
STDEV関数とSTDEVP関数の違い
ExcelにはSTDEV関数とSTDEVP関数の2つの標準偏差を計算する関数がありますが、これらの関数の使い分けが重要です。
- STDEV関数: 標本の標準偏差を計算します。つまり、データは母集団からのランダムなサンプルであると想定します。
- STDEVP関数: 母集団全体の標準偏差を計算します。つまり、データは母集団全体を表していると想定します。
適切な関数を選択することで、より正確な統計解析が可能になります。
まとめ
STDEVP関数はExcelの強力な統計ツールの1つで、データセット全体の標準偏差を簡単に計算することができます。しかし、STDEVP関数を使用する際には、データが母集団全体を表していることを確認することが重要です。