ExcelのPOISSON関数の使い方について
今回は、Excelの「POISSON関数」の使い方について解説します。POISSON関数は、ポワソン分布を用いて特定の期間や範囲内で起こるイベントの確率を計算するのに使用されます。
POISSON関数の基本的な構文
POISSON関数の基本的な構文は次のとおりです。
POISSON(イベント数, 平均, 関数形式)
各引数の説明
- イベント数 – この引数には、特定の期間または範囲内で起こるイベントの数を指定します。
- 平均 – この引数には、特定の期間または範囲内で平均的に起こるイベントの数を指定します。
- 関数形式 – この引数には、累積分布関数を使用する場合はTRUEを、確率密度関数を使用する場合はFALSEを指定します。省略した場合のデフォルト値はFALSEです。
POISSON関数の使用例
例として、ある製品の製造ラインで平均的に1時間に5回不良品が発生するとします。1時間に3回不良品が発生する確率を計算したい場合、POISSON関数を以下のように使用できます。
=POISSON(3, 5, FALSE)
これにより、1時間に3回不良品が発生する確率が計算されます。
累積分布関数の使用例
同じ状況で、1時間に3回以下の不良品が発生する確率を計算したい場合は、POISSON関数の「関数形式」引数にTRUEを指定します。これにより、POISSON関数は累積分布関数として機能します。
=POISSON(3, 5, TRUE)
これにより、1時間に3回以下の不良品が発生する確率が計算されます。
POISSON関数の注意点
POISSON関数を使用する際の主な注意点は以下のとおりです。
- 「イベント数」は、必ず非負の整数(0、1、2、…)でなければなりません。
- 「平均」は、必ず非負の実数(0を含む)でなければなりません。
- 「関数形式」がTRUEの場合、結果は「イベント数」が発生する累積確率を返します。FALSEの場合、結果は「イベント数」が発生する具体的な確率を返します。
- 「平均」が大きくなると、POISSON関数の計算結果は正規分布に近づきます。これは、ポワソン分布が大数の法則に従うためです。
まとめ
この記事では、ExcelのPOISSON関数の使い方について詳しく解説しました。この関数は、特定の期間や範囲内で起こるイベントの確率を計算する際に便利です。
ただし、POISSON関数はその性質上、特定の条件を満たすイベント(つまり、非負の整数)の発生確率を計算するのに適しています。また、平均値が大きい場合には、正規分布に近づくことを覚えておきましょう。