ExcelのCOVAR関数の使い方
ExcelのCOVAR関数は、2つのデータ系列の共分散を計算するための関数です。共分散は、2つのデータ系列がどの程度一緒に変動しているかを示す指標であり、正の値であれば2つのデータが同じ方向に変動していることを、負の値であれば逆方向に変動していることを示します。この記事では、COVAR関数の使い方と簡単な例を通じて、共分散の計算方法を解説します。
COVAR関数の構文
COVAR関数の構文は以下の通りです。
COVAR(配列1, 配列2)
引数には以下の内容を指定します。
- 配列1:共分散を計算したいデータ系列1を指定します。
- 配列2:共分散を計算したいデータ系列2を指定します。
COVAR関数の簡単な例
以下の表は、5人の顧客の年齢と購入金額のデータを示しています。
\ | A | B |
---|---|---|
1 | 年齢 | 購入金額 |
2 | 34 | 12000 |
3 | 25 | 8000 |
4 | 28 | 10000 |
5 | 45 | 15000 |
6 | 37 | 13000 |
このデータを使って、年齢と購入金額の共分散を計算してみましょう。以下の計算式を使います。
=COVAR(A2:A6, B2:B6)
この計算式で、共分散の値が約9833と求められます。共分散が正の値であることから、年齢と購入金額は同じ方向に変動していることがわかります。つまり、年齢が高いほど購入金額も高い傾向があることが示唆されます。
注意点としてのCOVAR関数の使い方
COVAR関数を使用する際の注意点として、配列1と配列2の要素数が同じである必要があります。要素数が異なる場合、エラーが発生します。また、共分散の絶対値が大きい場合でも、2つのデータ間の関連性が強いとは限りません。共分散は単位が異なるデータ同士の関係を評価するのに適していないため、相関係数を求めるCORREL関数を使用することで、単位に依存しない関連性を評価できます。
まとめ
ExcelのCOVAR関数は、2つのデータ系列の共分散を計算するための関数です。共分散は、2つのデータ系列がどの程度一緒に変動しているかを示す指標であり、正の値であれば同じ方向に変動していることを、負の値であれば逆方向に変動していることを示します。ただし、共分散は単位に依存するため、単位が異なるデータ同士の関係を評価する場合は、相関係数を求めるCORREL関数を使用することが望ましいです。本記事では、COVAR関数の使い方と簡単な例を通じて、共分散の計算方法を解説しました。