Excel CHITEST関数の使い方
この記事では、ExcelのCHITEST関数について解説します。CHITEST関数は、カイ二乗検定を行うために使用される関数で、2つの範囲(実測値と期待値)の独立性を調べる際に役立ちます。この記事では、CHITEST関数の使い方や引数の説明、サンプルケースを通じて、初心者の方でもわかりやすい解説を目指します。
CHITEST関数の構文
CHITEST関数の構文は以下の通りです。
CHITEST(実測値範囲, 期待値範囲)
引数について詳しく解説します。
- 実測値範囲: 実際に観測されたデータの範囲を指定します。これは、カイ二乗検定を行う対象となるデータです。
- 期待値範囲: 帰無仮説(独立性)のもとで期待されるデータの範囲を指定します。
この2つの範囲を指定することで、Excelはカイ二乗検定を実行し、検定結果のP値を返します。P値が小さいほど、帰無仮説(独立性)を棄却する根拠が強くなります。
CHITEST関数のサンプルケース
あるアンケート調査において、性別と好みのジャンルに関するデータが得られました。このデータを使って、性別と好みのジャンルが独立しているかどうかをカイ二乗検定を用いて調べてみましょう。データは以下の通りです。
\ | A | B | C |
---|---|---|---|
1 | \ | ジャンル1 | ジャンル2 |
2 | 男性 | 30 | 20 |
3 | 女性 | 20 | 30 |
期待値は、帰無仮説(性別と好みのジャンルが独立している)のもとで計算されます。この場合、期待値は以下のようになります。
\ | A | B | C |
---|---|---|---|
1 | \ | ジャンル1 | ジャンル2 |
2 | 男性 | 25 | 25 |
3 | 女性 | 25 | 25 |
実測値範囲(B2:C3)と期待値範囲(B5:C6)を指定してCHITEST関数を使用して、カイ二乗検定のP値を求めてみましょう。
=CHITEST(B2:C3, B5:C6)
この計算により、P値が0.1601が得られます。通常、P値が0.05以下の場合、帰無仮説(独立性)を棄却し、独立でないと判断しますが、この場合、P値が0.05より大きいため、性別と好みのジャンルが独立していると結論付けることができます。
まとめ
この記事では、ExcelのCHITEST関数の使い方を解説しました。CHITEST関数は、カイ二乗検定を行う際に使用される関数で、実測値範囲と期待値範囲を引数として、検定結果のP値を返します。サンプルケースを通じて、性別と好みのジャンルが独立しているかどうかを調べる方法を学びました。CHITEST関数を使って、さまざまな状況で独立性を調べることができます。ぜひ、実際のデータ解析に活用してみてください。