確認問題:XMLデータとその活用

XMLデータとその活用

XML(Extensible Markup Language)は、データの意味や構造を明示的に記述するためのマークアップ言語です。書式やレイアウト中心の従来のワープロ文書と異なり、XMLでは文書の構造(論理構造)をタグで定義し、それを後からレイアウト(スタイルシート)で装飾する仕組みになっています。そのため、同じ文書でもスマートフォン、パソコン、Webサイトなど多様な環境に応じた見せ方が可能となります。また、CSVとは異なり、項目の順番に依存せず、項目名で内容を識別できるため、EDIなどでのデータ交換にも適しています。

問題

問題1:

XML形式の文書の特徴として最も適切なものはどれですか?

  1. 文字装飾やレイアウト情報を中心に記述する。
  2. あらかじめ決められたタグしか使用できない。
  3. 文書の論理構造をタグで表し、OSに依存せず保存できる。
  4. ExcelやWordでしか開くことができない。

問題2:

XML形式がCSV形式よりも電子データ交換に適している理由として、最も適切な説明はどれですか?

  1. XMLは専用の通信回線でしか送信できないため、安全性が高い。
  2. XMLではタグで意味を明示できるため、項目の順番に依存しない。
  3. CSVはデータサイズが大きくなるため送信に不向きである。
  4. XMLは画像や音声データを埋め込むため、より情報量が多い。

解説

解説1:

正解:3(文書の論理構造をタグで表し、OSに依存せず保存できる。)
XMLは、文章やデータの各要素に対して意味(論理構造)をタグで付加し、構造化されたデータとして記述します。例えば、<受取人>株式会社ABC商会</受取人>のように、単なる文字列ではなく「これは受取人である」という意味を明示できます。また、テキストファイルとして保存されるため、特定のOSやアプリケーションに依存せず長期保存にも適しています。

  • 選択肢1はHTMLやワープロ文書の特徴であり、XMLは見た目ではなく意味に重点を置きます。
  • 選択肢2は誤りで、XMLはユーザーが自由にタグを定義できる拡張性のあるマークアップ言語です。
  • 選択肢4は誤りで、XMLは専用ソフトでなくてもテキストエディタやWebブラウザで閲覧可能です。

解説2:

正解:2(XMLではタグで意味を明示できるため、項目の順番に依存しない。)
CSV形式は、データをカンマで区切っただけのテキストであり、項目名は含まれないのが一般的です。そのため、相手と事前に項目の順番や桁数について取り決めが必要です。一方、XMLは各データに意味を示すタグを付けるため、項目の並び順に依存せず、必要な項目だけを抽出することが可能です。EDI(電子データ交換)など、柔軟性と拡張性が求められる場面ではXMLがより適しています。

  • 選択肢1は事実に反しており、通信手段はインターネットを含め多様です。
  • 選択肢3はCSV形式の方が通常はファイルサイズが小さく、サイズの問題はあまり関係がありません。
  • 選択肢4は、XMLはテキスト形式で画像や音声を直接埋め込むことには向いていません。