ExcelのRANK.EQ関数とRANK.AVG関数の違いについて
Microsoft Excelは、様々な数値データを分析し、理解するための強力なツールです。その中でも、データセット内の個々の値の順位を計算する機能は、データ分析の重要な側面を担っています。Excelにはこの目的のための2つの関数、RANK.EQ関数とRANK.AVG関数が存在しますが、これらは微妙に異なる方法で順位を計算します。
RANK.EQ関数
RANK.EQ関数は、データセット内の特定の数値の「等しい」順位を返します。つまり、同じ値を持つ複数の数値が存在する場合、それらすべてに同じ順位が割り当てられます。ただし、その結果として順位に「ギャップ」が生じる可能性があります。
例えば、データセットが {5, 8, 8, 10} の場合、RANK.EQ関数は以下のような結果を返します。
- 10の順位は1
- 8の順位は2
- 8の順位は2
- 5の順位は4
この場合、3位はスキップされてしまいます。以下が作表からの計算サンプルです。セルB2:B5以外に入力を済ませた後、セルB2に
=RANK.EQ(A2,$A$2:$A$5)
を入力してコピーしています。
スコア | 順位(RANK.EQ) |
---|---|
5 | 4 |
8 | 2 |
8 | 2 |
10 | 1 |
RANK.AVG関数
一方、RANK.AVG関数は、同じ値を持つ複数の数値が存在する場合に、それらの順位の平均値を返します。これにより、順位の「ギャップ」が生じることを防ぐことができます。
上記のデータセット {5, 8, 8, 10} を例に取ると、RANK.AVG関数は以下のような結果を返します。
- 10の順位は1
- 8の順位は2.5
- 8の順位は2.5
- 5の順位は4
この場合、同じ値の項目(この場合、8)はその順位の平均値(2と3の平均である2.5)を共有します。これにより、順位の「ギャップ」が生じることを防ぎます。
以下が作表からの計算サンプルです。セルB2:B5以外に入力を済ませた後、セルB2に
=RANK.AVG(A2,$A$2:$A$5)
を入力してコピーしています。
スコア | 順位(RANK.AVG) |
---|---|
5 | 4 |
8 | 2.5 |
8 | 2.5 |
10 | 1 |
まとめ
ExcelのRANK.EQ関数とRANK.AVG関数は、どちらもデータセット内の特定の数値の順位を決定するために使用されますが、それぞれ異なる方法で順位を計算します。どちらの関数を使用するかは、順位付けの方法についての個々のニーズや好みによります。
コメント