SUBTOTAL関数とAGGREGATE関数の違いと使い分け

SUBTOTAL関数とAGGREGATE関数の違いと使い分け

Excelにはデータを集計するための様々な関数が存在しますが、その中でも「SUBTOTAL」と「AGGREGATE」関数は非常に便利で強力です。しかし、これらの関数はそれぞれ異なる特性を持っています。この記事では、それぞれの関数の特性と使い分けのポイントを解説します。

SUBTOTAL関数とは

SUBTOTAL関数は、指定した範囲のデータを集計するための関数です。SUM、AVERAGE、COUNT、MAX、MINなどの計算を選択でき、フィルタリングされたデータのみを対象に集計できるという特徴があります。しかし、この関数はエラー値や隠れた行に対する対処ができません。

Excel 2007以前のバージョンでも使用可能です。

AGGREGATE関数とは

一方、Excel 2010から搭載されたAGGREGATE関数もまたデータを集計するための関数ですが、こちらはより多くの計算オプションを持ち、さらにエラー値を無視したり、隠れた行を無視したりするなどのオプションを提供します。これにより、より複雑な状況でも集計を行うことが可能となります。

SUBTOTAL関数の強化版だととらえてよいでしょう。

サンプルと使い方

以下に、SUBTOTAL関数とAGGREGATE関数を用いた例を示します。

AB
1数値説明
210正常な数値
3#DIV/0!エラー値
420正常な数値
530正常な数値

このテーブルで、SUBTOTAL関数を使ってA列の平均を求めると次のようになります。

=SUBTOTAL(1, A2:A5)

しかし、A3にはエラー値が入っているため、この計算はエラーとなります。

一方、AGGREGATE関数を使うと、エラー値を無視して計算を行うことができます。以下のように使用します。

=AGGREGATE(1, 6, A2:A5)

ここで、AGGREGATE関数の第一引数’1’は平均を求めることを指定しており、第二引数’6’はエラー値を無視することを指定しています。A列の平均を求めると、エラー値を無視した上での計算結果となり、20となります。

まとめ

ExcelのSUBTOTAL関数とAGGREGATE関数は、いずれもデータの集計に非常に便利なツールです。SUBTOTAL関数は基本的な集計に使用できますが、AGGREGATE関数はより高度なオプションを提供しており、エラー値や隠れた行を無視した集計が可能です。

それぞれの特性を理解し、適切に使い分けることで、Excelでのデータ分析がよりスムーズになるでしょう。これらの関数を活用して、より効率的なデータ分析を行いましょう。

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