動画でよく使われる代表的なコーデック【H.264,H.265,AV1,Apple ProRes】

動画を扱う際に「コーデック」という言葉を耳にすることがありますが、実際にどのコーデックを使うべきなのか迷った経験はありませんか?この記事では、現在広く使用されている代表的な動画コーデックを詳しく解説し、それぞれの特徴や用途についてわかりやすく整理します。

動画コーデックとは?

コーデックとは、動画を圧縮・伸張するための技術のことで、データ容量を小さくしたり、動画の画質をコントロールする役割があります。

代表的な動画コーデックの特徴と用途

1. H.264(AVC)

  • 特徴:現在最も普及している標準的な動画コーデック。圧縮効率と互換性が高く、多くのデバイスで再生可能。
  • 用途:YouTube、SNS動画投稿、スマートフォン再生、Web動画全般

2. H.265(HEVC)

  • 特徴:H.264の後継コーデック。圧縮効率が非常に高く、同じ画質なら約半分の容量に抑えることが可能。ただし、再生や編集にはややマシンパワーが必要。
  • 用途:4K・8K動画配信、高画質な映像ストリーミング、Blu-rayなど

3. AV1

  • 特徴:Google、Netflix、Amazon、Appleなど主要企業が参加して開発された次世代のオープンなコーデック。H.265以上の圧縮効率を実現し、ライセンス料が不要。
  • 用途:今後のYouTubeやNetflixなどの高画質ストリーミング、Web動画の将来的な主流候補

4. Apple ProRes

  • 特徴:Appleが開発したプロ向けの動画編集用コーデック。圧縮率は低めでファイル容量は大きいが、高画質かつ編集時に劣化しにくい。
  • 用途:映画制作、CM制作、プロ向けの映像編集、マスター保存用途

5. VP9

  • 特徴:Googleが開発したWeb動画配信用コーデック。H.264よりも高い圧縮性能を持ち、オープンソースかつライセンス料不要。
  • 用途:YouTubeやブラウザ再生、ストリーミングサービス

各コーデックの比較表

コーデック名圧縮効率画質再生互換性ライセンス料編集適性
H.264中程度良好非常に高いほぼ無料やや不向き
H.265非常に高い非常に良好良好ライセンス料が発生マシン負荷が高め
AV1非常に高い非常に良好普及拡大中完全無料負荷高め
ProRes低い最高品質プロ向けApple製品では無料最適
VP9高い良好主にブラウザ無料やや不向き

結論:動画コーデックの最適な使い分け方

  • 一般用途や互換性重視なら → H.264
  • 4K以上の高画質配信や最新環境向け → H.265またはAV1
  • 動画編集・高品質な映像制作 → ProRes
  • ブラウザ再生やYouTube向けの高効率ストリーミング → AV1またはVP9

各コーデックの特徴を理解して最適なものを選ぶことで、動画の品質や作業効率を大幅に改善することが可能になります。ぜひ活用してみてください。

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