Excelで時間の計算を行う方法 – 基本編

Excelで時間の計算を行う方法 – 基本編

はじめに

Excelで時間の計算は、ビジネスや日常生活で頻繁に行われる作業です。しかし、正確な計算を行うためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。この記事では、Excelで時間の足し算・引き算を行う基本的な方法や、時間の表示形式の注意点をわかりやすく説明します。

基本的な時間の足し算・引き算

まずは、Excelで時間の足し算と引き算を行う基本的な方法を見ていきましょう。

A1: 12:30
A2: 02:45

セルA1に「12:30」、セルA2に「02:45」と入力し、これらの時間を足し算する場合、以下のように計算します。

B1: =A1+A2

セルB1に「=A1+A2」と入力すると、「15:15」と表示されます。

同様に、引き算の場合は以下のように計算します。

B2: =A1-A2

セルB2に「=A1-A2」と入力すると、「09:45」と表示されます。

時間の表示形式と注意点

Excelで時間の計算を行う際、表示形式に注意が必要です。特に、24時間を超える時間や負の時間の扱いに注意しましょう。

24時間を超える場合の表示

計算結果が24時間を超える場合、デフォルトでは、経過した時間が表示されます。例えば、以下のような場合です。

A3: 50:00
A4: 30:00
B3: =A3+A4

セルB3に「=A3+A4」と入力すると、「80:00」と表示されます。しかし、これは「3日8時間」を意味します。日数を含めて表示したい場合は、「[時]:分」という形式を使用します。

セルB3の書式設定で、「[時]:分」を選択すると、「80:00」と表示されます。

負の時間の表示

引き算の結果が負の時間になる場合、デフォルトの表示形式では、正しく表示されません。例えば、以下のような場合です。

A5: 08:00
A6: 12:00
B4: =A5-A6

セルB4に「=A5-A6」と入力すると、「######」と表示されます。これは負の時間が正しく表示されないためです。負の時間を表示するには、「1904年日付システム」を使用します。

Excelで「1904年日付システム」を適用する方法は以下の通りです。

  1. 「ファイル」タブをクリックします。
  2. 「オプション」をクリックします。
  3. 「詳細設定」を選択し、「1904年から計算する」にチェックを入れます。
  4. 「OK」をクリックして設定を保存します。

これで、負の時間も正しく表示されるようになります。セルB4に「=A5-A6」と入力すると、「-04:00」と表示されます。

まとめ

この記事では、Excelで時間の足し算・引き算を行う基本的な方法と、表示形式の注意点を説明しました。正確な計算を行うためには、これらのポイントを押さえることが重要です。次のシリーズでは、時間の足し算・引き算の小技を紹介します。ぜひ、引き続きご覧ください。

演習問題

この記事で学んだ内容を確認するために、以下の演習問題を解いてみましょう。

  1. セルA1に「10:35」、セルA2に「03:15」が入力されている場合、セルB1にこれらの時間を足し算した結果を表示する式を記述してください。
  2. セルA3に「15:45」、セルA4に「08:20」が入力されている場合、セルB2にこれらの時間を引き算した結果を表示する式を記述してください。
  3. セルA5に「48:30」が入力されている場合、日数を含めた表示形式でセルB3に表示する方法を説明してください。
  4. セルA6に「07:00」、セルA7に「10:15」が入力されている場合、負の時間を表示する方法を説明してください。

解答

  1. セルB1に「=A1+A2」と入力します。
  2. セルB2に「=A3-A4」と入力します。
  3. セルB3に「=A5」と入力し、セルB3の書式設定で、「[時]:分」を選択します。
  4. 「1904年日付システム」を使用して、セルB4に「=A6-A7」と入力します。

解説

1. セルA1とセルA2の時間を足し算するために、セルB1に「=A1+A2」と入力します。結果は、「13:50」と表示されます。

2. セルA3とセルA4の時間を引き算するために、セルB2に「=A3-A4」と入力します。結果は、「07:25」と表示されます。

3. セルA5に「48:30」が入力されている場合、日数を含めた表示形式でセルB3に表示するには、「[時]:分」を選択します。セルB3に「=A5」と入力し、「[時]:分」を選択すると、「48:30」と表示されます。これは、「2日0時間30分」を意味します。

4. セルA6に「07:00」、セルA7に「10:15」が入力されている場合、負の時間を表示するには、「1904年日付システム」を使用します。Excelの設定で「1904年日付システムを使用する」にチェックを入れた後、セルB4に「=A6-A7」と入力します。結果は、「-03:15」と表示されます。これは、「3時間15分」の時間差を意味しますが、負の値で表示されていることに注意してください。

この演習問題を通じて、Excelで時間の足し算・引き算を行う方法や、表示形式の注意点を復習することができました。ぜひ、これらの知識を活用して、Excelで時間の計算を正確に行いましょう。

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