Excel SEARCH関数で複数の文字列を検索: 効率的なデータ分析に役立てよう

Excel SEARCH関数で複数の文字列を検索: 効率的なデータ分析に役立てよう

【はじめに】 ExcelのSEARCH関数は、特定の文字列を検索する際に便利な関数ですが、今回は複数の文字列を検索する方法に焦点を当てます。この記事では、SEARCH関数を用いた複数文字列検索の例や応用例をご紹介します。

SEARCH関数を用いた複数文字列検索の例

複数の文字列を検索する場合、IF関数ISNUMBER関数を組み合わせて使用します。これにより、一度に複数の文字列を検索して、その結果を取得することができます。

例えば、あるセルに「りんご」と「バナナ」のどちらかが含まれているかを調べたい場合、次のような式を使用します。

=IF(ISNUMBER(SEARCH("りんご", A1)), "りんご", IF(ISNUMBER(SEARCH("バナナ", A1)), "バナナ", "該当なし"))

この式では、まず”A1″セルに”りんご”が含まれているかを調べ、含まれている場合は”りんご”と表示し、含まれていない場合は次に”バナナ”が含まれているかを調べます。どちらも含まれていない場合は”該当なし”と表示されます。

以下の表のA列のように文字列を入力し、セルB1へ上記の式を作成し下方向へコピーしてみましょう。以下の表のB列の結果が表示されます。

りんごが好きですりんご
バナナが好きですバナナ
メロンが好きです該当なし

上記の式の構成は下記の通りになります。

  1. SEARCH 関数:
    • SEARCH("検索する文字列", 対象のセル) は、指定したセル内に特定の文字列が含まれているかを調べ、その位置(文字列が開始する場所)を返します。
    • 例: SEARCH("りんご", A1) は、A1セル内に「りんご」という文字列がある場合、その開始位置を返します。
  2. ISNUMBER 関数:
    • ISNUMBER(値) は、指定した値が数値かどうかを調べます。SEARCH 関数の結果が数値(位置)であれば TRUE、そうでなければ FALSE を返します。
    • 例: ISNUMBER(SEARCH("りんご", A1)) は、A1セルに「りんご」が含まれていれば TRUE、含まれていなければ FALSE を返します。
  3. IF 関数:
    • IF(条件, 真の場合の値, 偽の場合の値) は、指定した条件が真(TRUE)か偽(FALSE)かに基づいて、2つの値のうちの一方を返します。
    • この式では、最初に「りんご」が含まれているかを調べ (IF(ISNUMBER(SEARCH("りんご", A1)))、含まれていれば “りんご” を返します。
    • 「りんご」が含まれていない場合は、次に「バナナ」が含まれているかを同様の方法で調べ、含まれていれば “バナナ” を返します。
    • どちらの単語も含まれていない場合は “該当なし” を返します。

この式は、A1セルに「りんご」または「バナナ」のいずれか(または両方)が含まれているかを調べるのに適しています。どちらの単語も含まれていない場合、”該当なし” という結果を得ることができます。

複数文字列検索の応用例

複数の文字列検索は、特定のキーワードが含まれるデータを抽出したい場合や、異なる表記を統一する際に役立ちます。
例えば、顧客データの住所欄で、「東京都」と「神奈川県」のどちらかが含まれているデータを抽出したい場合、次のような式を使用します。

=FILTER(A1:A10, (ISNUMBER(SEARCH("東京都",B1:B10))) + (ISNUMBER(SEARCH("神奈川県", B1:B10))) > 0)

この式では、FILTER関数を使用して、”B1:B10″の範囲内で”東京都”または”神奈川県”が含まれているデータを抽出します。FILTER関数では「+」演算子を使うことでOR関数検索が可能です。

1東京都渋谷区
2神奈川県横浜市
3千葉県船橋市
4東京都世田谷区
5神奈川県川崎市

抽出結果は以下のようになります。

1東京都渋谷区
2神奈川県横浜市
4東京都世田谷区
5神奈川県川崎市

このように、SEARCH関数を活用すれば、複数の文字列を一度に検索してデータ分析を効率化することができます。

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