ダッシュボードの概要と目的
ダッシュボードは、ビジネスデータを視覚的に表現し、効果的な分析と意思決定をサポートするツールです。Excelでは、様々な関数やチャートを組み合わせることで、カスタマイズされたダッシュボードを作成することができます。FILTER関数を用いたダッシュボードは、特定の条件に基づくデータの抽出と、それに関連するチャートやグラフの表示を簡単に行うことができます(FILTER関数の基本的な使い方に関する記事はこちら)。
FILTER関数を用いたダッシュボードの作成手順
以下は、FILTER関数を用いたダッシュボードの作成手順の一例です。
- まず、分析対象のデータが入力されたテーブルを用意します。
- 次に、ダッシュボードに表示したい条件を入力するセルを設定します。例えば、部署や給与の範囲などです。
- 条件に基づいてデータを抽出するために、FILTER関数を使用します。第1引数に「配列」、第2引数に「含む」、第3引数に「空の場合」の値を設定します。
- 抽出されたデータに基づいて、チャートやグラフを作成し、ダッシュボードに追加します。
- 条件を変更することで、ダッシュボード上のチャートやグラフが動的に更新されるように設定します。
ダッシュボードを活用したデータ分析の事例
以下は、FILTER関数を用いたダッシュボードを活用したデータ分析の事例です。
例1: 部署ごとの売上分析
部署ごとの売上データが入力されたテーブルから、特定の部署のみを抽出し、その売上の推移を折れ線グラフで表示するダッシュボードを作成します。部署の条件を変更することで、グラフが動的に更新され、迅速に部署間の売上比較を行うことができます。
部署 | 売上 | 月 |
---|---|---|
営業部 | 120(万円) | 1月 |
営業部 | 150(万円) | 2月 |
営業部 | 130(万円) | 3月 |
開発部 | 200(万円) | 1月 |
開発部 | 180(万円) | 2月 |
開発部 | 190(万円) | 3月 |
例2: 給与範囲別の従業員数分析
従業員の給与データが入力されたテーブルから、特定の給与範囲の従業員を抽出し、その人数を棒グラフで表示するダッシュボードを作成します。給与の範囲を変更することで、グラフが動的に更新され、給与別の従業員数の分布を把握することができます。
従業員ID | 給与 |
---|---|
1 | 300(万円) |
2 | 400(万円) |
3 | 350(万円) |
4 | 500(万円) |
5 | 450(万円) |
これらの事例において、FILTER関数を活用することで、ダッシュボード上で動的にデータを表示・分析することが可能になります。このように、ExcelのFILTER関数を用いたダッシュボードは、ビジュアルでわかりやすいデータ分析を実現し、効果的な意思決定をサポートします。
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