Excelでは、数式や関数をネストさせて複雑な計算を実行することができます。本記事では、「IF」、「AND」、「OR」関数を組み合わせた計算方法を紹介します。
1. IF関数の基本
IF関数は、指定した条件が真か偽かによって、異なる値を返す関数です。構文は以下のようになります。
=IF(条件式, 真の場合の値, 偽の場合の値)
条件式 | 真の場合の値 | 偽の場合の値 |
---|---|---|
A1>10 | “OK” | “NG” |
例えば、セルA1の値が10より大きい場合には”OK”、それ以外の場合には”NG”を表示するには、次のような数式を使います。
=IF(A1>10, "OK", "NG")
2. AND関数とOR関数の基本
AND関数は、すべての条件が真の場合に真を返し、OR関数は少なくとも1つの条件が真の場合に真を返す関数です。構文は以下のようになります。
=AND(条件1, 条件2, ...)
=OR(条件1, 条件2, ...)
条件1 | 条件2 | AND関数 | OR関数 |
---|---|---|---|
A1>10 | B1<20 | =AND(A1>10, B1<20) | =OR(A1>10, B1<20) |
例えば、セルA1の値が10より大きく、セルB1の値が20より小さい場合に真を返すAND関数は、次のようになります。
=AND(A1>10, B1<20)
同様に、セルA1の値が10より大きいか、セルB1の値が20より小さい場合に真を返すOR関数は、次のようになります。
=OR(A1>10, B1<20)
3. IF関数とAND関数、OR関数の組み合わせ
IF関数とAND関数、OR関数を組み合わせることで、より複雑な条件分岐を実現することができます。以下に具体的な例を示します。
3.1 IF関数とAND関数の組み合わせ
例えば、セルA1の値が10より大きく、かつ、セルB1の値が20より小さい場合に”OK”、それ以外の場合に”NG”を表示するには、次のような数式を使います。
=IF(AND(A1>10, B1<20), "OK", "NG")
3.2 IF関数とOR関数の組み合わせ
セルA1の値が10より大きいか、セルB1の値が20より小さい場合に”OK”、それ以外の場合に”NG”を表示するには、次のような数式を使います。
=IF(OR(A1>10, B1<20), "OK", "NG")
4. 複数のIF関数をネストさせる
IF関数をネストさせることで、さらに複雑な条件分岐を実現することができます。例えば、セルA1の値が10より大きい場合には”大”, 5より大きい場合には”中”, それ以外の場合には”小”を表示するには、次のような数式を使います。
=IF(A1>10, "大", IF(A1>5, "中", "小"))
このように、IF関数、AND関数、およびOR関数を組み合わせることで、複雑な条件分岐や計算を行うことができます。上記の例を参考に、自分のニーズに合わせて関数をカスタマイズしてみてください。
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